メキシコで開催されている「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」は30日(日本時間31日)、大会3日目を迎え、日本はアルゼンチンに10-2で逆転勝ちし、開幕3連勝を飾った。■今大会初めて先制されるも、主砲が同点2ラン「流れを変えられる選…

メキシコで開催されている「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」は30日(日本時間31日)、大会3日目を迎え、日本はアルゼンチンに10-2で逆転勝ちし、開幕3連勝を飾った。

■今大会初めて先制されるも、主砲が同点2ラン「流れを変えられる選手になりたい」

 メキシコで開催されている「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」は30日(日本時間31日)、大会3日目を迎え、日本はアルゼンチンに10-2で逆転勝ちし、開幕3連勝を飾った。守備の乱れも重なり、日本は初回に2失点。今大会初めて追う展開となったが、3回に4番・真砂(ソフトバンク)が起死回生の同点弾を放った。その後、日本は足を絡めた攻撃で得点を重ね、13安打10点で逆転勝利を飾った。

 苦しい立ち上がりだった。初回、先発のマウンドに上がった青山(オリックス)は、味方失策と安打などで2死一、三塁のピンチを招く。ここで5番ペドロッソをゴロに打ち取ったかに見えたが、遊撃・植田がまさかの送球エラー。1点先制され、なおも2死一、三塁の場面で左中間二塁打を許し、2点目を失った。

 日本は直後の2回表に無死一、三塁の好機を作ったが1点も返せず。斎藤監督が「本当に嫌な流れだった」と振り返るほど重くなった空気を吹き飛ばしたのが、2点を追う3回2死二塁で飛び出した主砲・真砂の一振りだった。

 アルゼンチン先発ペレスがカウント1-1から投げた3球目カーブを救うように振り抜くと、打球はグングン伸びて左翼スタンド看板を直撃する特大同点2ランとなった。この日、日本はペレスのカーブに苦しめられていたが、「カーブを狙っていこう」とロックオン。「流れは大切。流れを変えられる選手になりたい」という言葉どおり、逆転劇の突破口を開いた。

■初回2失点の青山も「真砂が打ってくれたので楽になった」

 初回は「真っ直ぐが多かったので、自分のスタイルでいけなかった」という先発の青山は、2回からカーブをまぜた緩急あるピッチングで復調。4回以外は毎回走者を背負う展開になりながらも、「真砂がホームランを打ってくれたので楽になりました」と、6回を6安打2四球6奪三振2失点と粘投し、チームに勝機をもたらした。

 真砂の一発で流れを引き寄せた日本は、相手バッテリーの隙を突く7盗塁という機動力を生かしながら、3回から7回まで毎回得点を重ね、13安打10得点と逆転。リリーフ陣も笠原(ソフトバンク)、大野(MHPS横浜)、岸本(中日)が無失点リレーで締め、開幕3連勝を決めた。

 伏兵アルゼンチンに序盤は手こずりながらも、最後はきっちり大差をつけて逆転勝利したことに、指揮官は「跳ね返せたのは、やっぱり力があるのかなと(思います)」と褒めたが、重なった4失策に「ちょっとしたエラーが失点につながる。ピシッといかないといけない」と苦言を呈することも忘れなかった。

 31日(同11月1日)の大会4日目はオーストリアと対戦。先発は19歳の社会人・勝野(三菱重工名古屋)が務める。