サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い) サッカー選手にとって、「ハット…

サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)

サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。

今回は、バイエルンのブラジル代表MFフィリペ・コウチーニョが、2019年12月14日に行われたブンデスリーガ第15節のブレーメン戦で決めたハットトリックだ。

この試合、アウェイのブレーメンにまさかの先制を許したバイエルンだが、前半終了間際からコウチーニョが躍動する。

まずは45分、右サイドのFWセルジュ・ニャブリからの折り返しを右足で流し込み、同点に追いつくと、アディショナルタイムにはFWロベルト・レヴァンドフスキのゴールをアシストし、バイエルンは逆転に成功する。

後半もバイエルンの勢いは止まらず、63分、DFダビド・アラバの絶妙なロングボールに抜け出したコウチーニョは、柔らかいトラップから、アウトサイドでちょこんと合わせるループシュートを放ち、素晴らしいゴールを決める。

さらに2点を追加したバイエルンは、5-1で迎えた78分、ボックス外左で受けたコウチーニョがカットインから右足のコントロールシュート。リバプール時代に幾度も見た十八番のシュートが決まり、ハットトリックを決めた。

昨夏、1億2000万ユーロ(約146億円)の買い取りオプション付きのレンタル移籍でバルセロナからバイエルンに加入したコウチーニョ。ここまで公式戦32試合に出場して、9得点8アシストとまずまずの成績を残した。

しかし、バイエルンは買い取りオプションを期限内に行使せず。バルセロナでは構想外とされることが濃厚であり、その未来に注目が集まっている。