現地時間16日、レアル・マドリーがFCバルセロナの3連覇を阻止し、3シーズンぶり34度目のリーガエスパニョーラ優勝を果たした。 9連勝中のマドリーは5位ビジャレアルをエスタディオ・アルフレッド・ディ・ステファノに迎えた。29分にモドリッチの…
現地時間16日、レアル・マドリーがFCバルセロナの3連覇を阻止し、3シーズンぶり34度目のリーガエスパニョーラ優勝を果たした。
9連勝中のマドリーは5位ビジャレアルをエスタディオ・アルフレッド・ディ・ステファノに迎えた。29分にモドリッチのパスを受けたベンゼマがPA右からゴールキーパーの股下を抜くシュートで先制。その後も優位に試合を進めたホームチームは75分、センターバックのセルヒオ・ラモスが相手のパスをインターセプト。そのままドリブルで一気にゴール前まで運んだキャプテンが相手のタックルを受けてPKを獲得した。
キッカーは名手ラモス。しかし、メッシと激しいピチーチ争いを演じるベンゼマに得点を獲らせようとラモスはトリックプレーを用意していた。
いつもなら通り短い助走から正確なシュートを突き刺すラモスだが、この日は右足裏でボールを右側に転がすと、後方から走り込んだベンゼマが相手GKの逆を突いてゴール左側に蹴り込んだ。マドリーが珍しいトリックプレーでタイトルに大きく前進したと思われたシーンだが、ラモスがボールに触れる前にベンゼマがPAへ進入していたとして蹴り直しに。
このやり直しのPKをベンゼマがゴールキーパーに読まれながらも左下にしっかりと決めた。結果的にこのペナルティキックが決勝点となり、マドリーがリーガタイトルを獲得している。
ラモスとベンゼマが見せたトリックプレーだが、日本のサッカーファンであれば珍プレーとして1度は目にしたことがあるのではないだろうか。
当時サンフレッチェ広島に所属していたFW佐藤寿人(現ジェフユナイテッド千葉)とDF槙野智章(現浦和レッズ)が2010年のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)で見せた“トリックPK”である。
浦項スティーラーズ戦で彼らが見せたトリックプレーは、左に転がした佐藤のボールを走り込んだ槙野が蹴り込んで見事に成功させた。ラモスとベンゼマが彼らのプレーを見ていたどうかは定かではないが、主将がエースのピチーチをアシストしようと優しさを垣間見せた珍プレーだった。