ダイエットアドバイザー・管理栄養士の猪坂です。テレワークが増えて活動量が減り、体重が増えてしまった…一番痩せていた頃の体重まであと5kg痩せたいけど、食事制限は続かないし運動も苦手…そんな悩みをお持ちではありませんか?確かに、好きなだけ食…

 ダイエットアドバイザー・管理栄養士の猪坂です。

テレワークが増えて活動量が減り、体重が増えてしまった…一番痩せていた頃の体重まであと5kg痩せたいけど、食事制限は続かないし運動も苦手…

そんな悩みをお持ちではありませんか?

確かに、好きなだけ食べ、1日中寝てばかりでは、なかなか体重を落とすことはできません。でも、厳しい食事制限や辛い運動はなかなか続かないですよね。

そんな方のために、辛いダイエットは継続できないという方でも実践できる、効率的に減量を進めるためのラク痩せ技を7つご紹介致します。

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1.減量の基本!3か月で5kgの脂肪を落とす計算式

ダイエットの基本は、摂取カロリーよりも消費カロリーが大きい状態を作り、脂肪を燃焼していくことです。

その為には、有酸素運動で消費カロリーを増やしたり、筋トレで筋肉を増やして基礎代謝を増やすことが有効です。

更に、食事調整で糖質や脂質の多い食品の食べ過ぎを避けることで、摂取カロリーが消費カロリーを上回るのを防止することが重要です。

具体的にどのくらい食事量を減らせばいいのかというと、例えば減量目標を3ヵ月で5㎏と設定した場合、現在の食事よりも、1日あたり400kcal減らせば達成することができます。

<1日に減らすべきエネルギーの計算式>
①脂肪1kgを落とすために削減すべきエネルギー(7,200kcal)×減らしたい体重(5kg)=脂肪5kgを落とすために削減すべきエネルギー(36,000kcal)

②脂肪5kgを落とすために削減すべきエネルギー(36,000kcal)÷減量期間(90日)=1日に減らすべきエネルギー(400kcal)

400kcalというのは、運動で減らす場合は、45分のランニング(60kgの方が8km/時で走った場合)に相当します。食事でいうとコンビニのおにぎり2個分です。お昼と夜に食べているご飯を減らすと、3か月で5kgの脂肪を減らすことができます。

理論上は上記となりますが、そうは言っても運動はあまり得意ではない…どうしても食事調整ができない…という方も多くいらっしゃいます。

そんな方も、自分はもう痩せられないんだと諦めることはありません。運動や食事制限以外の方法で痩せ体質を作る技をご紹介します。

2.ラク痩せ技①朝食としてたんぱく質を食べる

まずは朝にたんぱく質を多く含む食品を食べるようにしてみましょう。

朝は一番体温が低い時間帯ですので、何も食べないままだと体温が上がりにくいのですが、食事をすると、体温が上がるため代謝が高まります。

さらに効率よく体温を上げるためには、「たんぱく質」を摂るのがおすすめです。三大栄養素(糖質、たんぱく質、脂質)の中で最も体温を上げやすいのは「たんぱく質」であるためです。

◆食事誘発性熱産生(食事後、栄養素が分解される過程でエネルギーが消費され代謝が高まること)の違い
摂取エネルギー比率
①たんぱく質のみ:約30%
②糖質のみ:約6%
③脂質のみ:約4%

朝は時間がない…という方は、豆乳や低脂肪乳などの飲み物でも結構ですので、欠食せずに何か食べて体温を上げ、代謝を高めるようにしましょう。

3.ラク痩せ技②オリーブオイルサラダファースト

次におすすめなのは、食事の最初にサラダにオリーブオイルをかけたものを食べることです。サラダに含まれる食物繊維やオリーブオイルには、その後にとり入れた糖の吸収をゆるやかにすることで、血糖値の急上昇を抑える効果があるためです。

◆血糖値の急上昇を防止することが脂肪蓄積防止に有効な理由
通常、白米や砂糖などの糖質を摂ると血糖値が上昇します。そして、上がった血糖値を下げるためにインスリンという脂肪蓄積ホルモンが分泌されます。

このとき、血糖値の上昇度合いが緩やかであればインスリンもゆるやかに分泌されるのですが、血糖値が急上昇してしまうとインスリンも大量に分泌され、急いで血糖値を下げようと頑張ります。インスリンは、糖を脂肪に変えて蓄積させる働きを持ちますので、出来るだけ血糖値の急上昇を避けてインスリンの大量分泌を防止することが、減量中には重要なのです。

4.ラク痩せ技③18時頃に夕食を済ませる

寝る直前に夕食を摂ると太りやすい、とはよく言われますが、最近発表された、アメリカのジョンズホプキンズ大学の研究で、実際にそれを検証したものがあります。その結果によると、就寝の1時間前(22時)に夕食をとると、就寝の5時間前(18時)に夕食をとった場合に比べ、食後の血糖値は18%高く、夜の脂肪燃焼量は10%低かったそうです。

また、日本大学薬学部の榛葉繁紀准教授の研究によると、夜の10時から深夜2時までの時間帯に食事をすると太りやすくなることがわかっています。私たちの体内では、BMAL1という、脂肪を作る酵素を増やす働きをするたんぱく質が存在しますが、このたんぱく質は日中は少なく、夜になると段々分泌量が増えていきます。特に、1日のうち夜の10時から深夜2時までの時間帯にその量は最大になり、最も少ない午後3時の約20倍に達するそうです。

脂肪蓄積を避けるため、できれば夜6時頃に、遅くとも夜8時までには夕食を済ませるようにできると良いでしょう。

5.ラク痩せ技④食べにくい食材を選ぶ

いつも腹八分目にできればよいのですが、意志だけでは難しいこともありますよね。

そんなときは、「あえて食べにくい食材を選ぶ」ことでゆっくり食べ、早食いによる食べすぎを防止するという方法があります。ゆっくりよく噛んで食べると、満腹になる前に満腹中枢が刺激されるため、腹八分目でも満足することができます。

食べにくい食材とは、例えば鶏もも肉よりも骨付きの手羽元を選ぶ、魚なら切り身よりも尾頭付きのものを選ぶ、殻付きの貝類やカニ、頭やしっぽつきのエビを選ぶ、卵も殻付きのゆで卵にする、混ぜるひと手間が必要な納豆を選ぶ、などがあります。

6.ラク痩せ技⑤朝:昼:夜=3:4:3

食事は、1日の中で朝昼夜の3回に分けて召し上がる方が多いと思いますが、時間ごとの量も適切にすることが重要です。

ダイエット中におすすめの比率は、朝:昼:夜=3:4:3、もしくは4:4:2です。

4章でも解説した通り、夕食と昼食は、同じ量を食べたとしても、より夕食のほうが余分な分は脂肪となり蓄積されやすくなります。

一般的には、夜の食事量が一日の中で一番多い、という習慣の方が多いですが、脂肪蓄積防止のためには、夜は腹8分目にして、その分は日中にしっかり食べるようにするのがおすすめです。

7.ラク痩せ技⑥しっかり寝て食欲増進ホルモンを抑える

スムーズな減量のためには、しっかり眠ることも大切です。なぜかというと、睡眠時間が短いと「グレリン」という食欲を増す働きをするホルモンの分泌が増えてしまうためです。

また、睡眠時間の短い状態が続くと、身体が生命の危機を感じて栄養をため込もうとするため、脂肪燃焼も進みにくくなると考えられています。

8.ラク痩せ技⑦漢方薬で痩せ体質を作る

漢方薬で痩せ体質を作ることも有効です。医薬品として効果が認められた漢方なら、症状に合ったものを毎日飲むだけで効果を実感できるので、手間なく気軽に継続できます。

おすすめの漢方薬はこちらです。

①お腹の脂肪が気になる、便秘気味の方に
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)
血流や水分代謝を促し、身体全体の巡りを改善します。便や汗などで、不要物を体外へ排出し身体を軽くします。脂質代謝機能を改善し、溜め込んでいる脂肪を減らすのに役立ちます。

②ストレスでつい食べすぎてしまう方に
大柴胡湯(だいさいことう)
気の巡りを促してストレスを低減させ、便通も改善します。体内の代謝のバランスを整えることで脂肪燃焼をサポートします。高血圧や肥満に伴う肩こり・頭痛にも使用できます。

③むくみがちな方に
防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
色白で疲れやすく、汗をかきやすい方によく使用される漢方薬です。水の巡りを改善することで、水太りを改善してくれます。

以上、3つの漢方をご紹介しましたが、漢方薬を選ぶ際には自分の体質に合ったものを選ぶ事が大切です。体質に合っていない場合は、効果が出ないことや、副作用が出ることもあります。購入時にはできる限り漢方に精通した医師、薬剤師等にご相談ください。

自分に合った漢方薬が知りたいけど、近くに漢方専門薬局がない…という方には、インターネット上で漢方の専門家に相談できるオンラインAI漢方もおすすめです。

9.ラク痩せ技で減量をスムーズに進めましょう

ダイエットの基本は、摂取カロリーよりも消費カロリーが大きい状態を作ることです。そこで、3か月で5kg痩せるために削減すべきエネルギーの計算式と、痩せる習慣を手に入れるための、すぐに実践できる技を7つご紹介しました。

仕事や育児、学校などで忙しいと、なかなか運動の時間がとれなかったり、食事を自分でコントロールできないこともあります。

そんなときはご自分に出来る部分だけでも良いのでぜひとりいれてみてくださいね。減量をスムーズに進めるための痩せ習慣を作っていきましょう。

[文:あんしん漢方]

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漢方食養生アドバイザー 猪坂みなみ

管理栄養士
ダイエットスクールの運営や、Webメディアを中心に健康・ダイエット情報、漢方の養生方法などの情報発信・執筆活動を行っています。