無人の客席に手を振ってカメラにピース、羽生結弦のお辞儀に米注目 フィギュアスケートの五輪連覇王者・羽生結弦(ANA)が無人の客席に笑顔でお辞儀をするシーンが話題を呼んでいる。米専門カメラマンが運営するサイト「オン・アイス・パースペクティブ」…

無人の客席に手を振ってカメラにピース、羽生結弦のお辞儀に米注目

 フィギュアスケートの五輪連覇王者・羽生結弦(ANA)が無人の客席に笑顔でお辞儀をするシーンが話題を呼んでいる。米専門カメラマンが運営するサイト「オン・アイス・パースペクティブ」公式ツイッターが動画を公開。丁寧に頭を下げる姿とともに「満員、無観客は関係ない」とつづっている。

 誠実な心が表れているようなシーンだ。リンクの中央でスポットライトを浴びる羽生。黒の練習着に身を包み、両手を広げて客席に向かってお辞儀をしている。しかし、スタンドには誰もいない。それでも1度、2度、3度……。まるで大切なファンが見えているかのように丁寧に頭を下げた。拍手をした後に手を振る。最後はカメラ目線でピースサインを決めながら微笑んでいる。

 至近距離で撮られた映像を公開したのは、全米選手権に6度出場した経歴を持つ米国のフィギュアスケート専門カメラマン、ジョーダン・コーワン氏が運営する「オン・アイス・パースペクティブ」の公式ツイッターだった。文面にはこうつづられている。

「スケーターは自分のプログラムの終わりに、お辞儀をします。満員のアリーナでも無観客のアリーナでも関係ありません。私たちは目の前にいる人たちだけにお礼を言っているのではありません。コーチ、家族、友達、何千マイルも離れて応援してくれる人、全ての人たちに対して、お礼を言っています。これまでも、そしてこれからも」

 ソチ五輪などで演じた「パリの散歩道」が流れる羽生の動画に添えられた文面。目の前にいる人、普段から周囲で支えてくれる人はもちろん、カメラの奥にいる全てのファンに届けていることを説明している。

 さらに投稿では「放送局の皆さんへ。スケートが再開したら、無観客のアリーナを隠そうとしないでください。なぜ、スケーターがお辞儀をするかを私たちに思い出させてください。見えているお客様だけでなく、見えていない全ての人たちへもお辞儀をしているのです」と強調。スケーターたちの紳士的な振る舞いに脚光を浴びせているようだ。(THE ANSWER編集部)