J1リーグ第3節、サガン鳥栖がヴィッセル神戸をホームに迎えた。ともに初勝利を狙う。 鳥栖は、アンドレス・イニエスタ対策として原川力をシャドウからボランチに下げ、松岡大起とのダブルボランチにした。一方の神戸は、3バックを4バックに変え、…
J1リーグ第3節、サガン鳥栖がヴィッセル神戸をホームに迎えた。ともに初勝利を狙う。
鳥栖は、アンドレス・イニエスタ対策として原川力をシャドウからボランチに下げ、松岡大起とのダブルボランチにした。一方の神戸は、3バックを4バックに変え、前節のサンフレッチェ広島戦で裏を突く動きが少なかったことから、小川慶治朗を先発起用した
サガン鳥栖戦でゴールを決めたドウグラスと駆け寄るアンドレス・イニエスタ(ヴィッセル神戸)
試合は予想どおり、神戸が主導権を握り、鳥栖がブロックを作って守る展開となった。中3日ということもあったのか、お互いに慎重な立ち上がりだった。
チャンスらしいチャンスがないまま試合が進み、最初にビックチャンスを迎えたのは神戸だった。前半26分、イニエスタが古橋亨梧に縦パスを送ると、そのままペナルティ・エリアの中に走り込んだ。古橋からパスを受けた酒井高徳の左からの折り返しに、フリーで左足を合わせたが、これはうまくミートせずGKの正面に飛んだ。
前半41分には、右コーナーキックのこぼれ球を酒井がボレーシュートを決めたかに見えたが、オフサイドポジションにいた小川がプレーに関与したとしてノーゴールに。試合は0-0で前半を折り返す。
後半に入ると、鳥栖は前節の大分トリニータ戦と同じようにFWエンゾ・ロペスに代え林大地を投入。すると立て続けにチャンスを作る。後半4分、右からのクロスのこぼれ球を本田風智がシュート。5分にもチアゴ・アウベスのクロスに対して本田がフリーでヘディングシュートを狙うがミス。さらに6分にもチアゴ・アウベスのスルーパスから林がシュートを打つがGKに阻まれる。試合は完全に鳥栖ペースとなった。
流れを変えたい神戸は後半15分、小川に代え田中順也、古橋に代え藤本憲明を投入。さらに後半29分にはセルジ・サンペールに代え郷家友太を入れる。
すると後半30分、ビックプレーが生まれる。山口蛍の縦パスを郷家がヒールでイニエスタへ、イニエスタはダイレクトで裏へ意表を突くパス。するとドウグラスがジャンピングボレーを決め、神戸が先制する。
1点をリードした神戸はその後、得意のパス回しで時間を使い、そのまま逃げ切り今季初勝利を挙げた。
前節の広島戦同様、神戸は相手の守備に手を焼いた。前線で起点が作れない。ディフェンスの間にボールを入れならない。パスが回るのは中盤から後ろ。シュートまで持っていけない。頼みのイニエスタも研究され、ラストパスをカットされる場面が多かった。
それでも最後はやはりイニエスタ。先制点を生んだ一瞬のスキを見逃さないパスはさすがとしか言いようがない。
ただ、広島戦から中3日。明らかに運動量は落ちていた。早い段階で先制し、相手が出てくれば、スペースが空いて2点目、3点目を奪え、交代させることもできるのだが、鳥栖戦でも膠着状態が続いたため、交代はできない。鳥栖戦も後半アディショナルタイムまで出場することになった。
次節は中2日でアウェーの大分戦。ハードスケジュールの中、勝つためにイニエスタは先発から外せない。休ませたいけど休めない。神戸はそんな試合が続きそうだ。