ベルギー・アントワープで開催された新設大会「ヨーロピアン・オープン」(ATP250/10月17~23日/賞金総額56万6525ユーロ/室内ハードコート)のシングルス決勝で、第3シードのリシャール・ガスケ(フランス)がノーシードのディエゴ…

 ベルギー・アントワープで開催された新設大会「ヨーロピアン・オープン」(ATP250/10月17~23日/賞金総額56万6525ユーロ/室内ハードコート)のシングルス決勝で、第3シードのリシャール・ガスケ(フランス)がノーシードのディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)を7-6(4) 6-1で破り、ツアー通算14回目のタイトルを獲得した。  深圳オープンで決勝に進出したわずか3週間後にガスケはキャリア27回目の決勝を戦い、あまり無理をすることなく今年2回目の優勝を果たした。

 この決勝はガスケの経験が顕著に見えた試合だった。

 30歳のガスケは第1セットを落とし、第2セット2-4から挽回して逆転勝ちをおさめたカイル・エドマンド(イギリス)との準決勝のほうがより苦しんでいたように見える。  「第2セットで大きな自信をつけることができた」とガスケ。「素晴らしい試合だったよ。僕は優勝候補でもあったわけで、結果を残せたことが僕にとって重要なことだ」。  準決勝で地元のヒーローである第1シードのダビド・ゴファン(ベルギー)を倒した24歳のシュワルツマンは、その試合で2つのマッチポイントをしのいで勝ち上がったが、決勝でも番狂わせを繰り返すことはできなかった。

 「僕にとって今週は本当にいい週だったから満足だよ」とシュワルツマン。「素晴らしい第1セットをプレーし、反撃もしたんだ。でも、リシャールは第2セットで大きくレベルを上げてきて、本当にいいプレーをしていた」。  シュワルツマンは第1セットを2-4から挽回して何とかガスケにタイブレークを強いたものの、ガスケは第2セットでレベルを引き上げた。彼は自分のサービスゲームではシュワルツマンにまったくチャンスを与えず、相手のサービスを2度ブレークしている。

 世界77位のシュワルツマンは、今年ツアー初タイトルをイスタンブール(ATP250/クレーコート)で獲得した。

 「これは僕にとって2度目の決勝であり、インドア・ハードコートでは初めてのこと」とシュワルツマン。「僕はすごく上達したし、集中し続けることができた」。  ガスケは2月にフランス・モンペリエ(ATP250/室内ハードコート)で優勝し、3週間前の深圳(ATP250/ハードコート)の決勝ではトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)に敗れた。世界19位の彼は今、トップ10に戻ろうと努力している。  将来は頂点に上り詰めるだろうと予想されるほどの10代を過ごしたガスケはいま30歳。彼は2007年に自己最高の7位まで上がり、4シーズンをトップ10の一角で終えていた。(C)AP