「三菱 全日本テニス選手権91st」（本戦10月22～30日／2846万円／東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート／ハードコート）の本戦3日目は、男女単複の2回戦と男子単複1回戦の残り試合が行われた。◇　　　◇　　　◇　第1シ…

 「三菱 全日本テニス選手権91st」（本戦10月22～30日／2846万円／東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート／ハードコート）の本戦3日目は、男女単複の2回戦と男子単複1回戦の残り試合が行われた。

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　第1シードの桑田寛子（島津製作所）が初戦となる2回戦を苦しみながらも伊藤萌夏（日大東北高校）に6-4 6-3で勝利し、連覇へのスタートを切った。

　初対戦で情報のない高校生を相手に、思いのほか手こずった。ワイルドカード（主催者推薦枠）で出場の伊藤は1回戦で予選勝ち上がりの加治遥（園田学園女子大学）を退けており、桑田の左右への攻めにも深いカウンターショットで応酬して簡単には桑田のペースにさせなかった。

　第1セット、第2セットともに序盤でリードを許した桑田は、「相手はジュニアでのびのびとプレーしてきたというのもあったと思うが、いいプレーをしていた。早いタイミングで打たれて、先にコートの中に入って早い展開にされてしまった」と試合を振り返る。

　それでも相手に傾きかけた流れを食い止め、最後は「自分も引かずに深く打ってから、コートの中に入って攻めていく」という目指したプレーをやりきって勝てたのは、やはりディフェンディング・チャンピオンの実力だろう。

　もちろん今大会で目指すのは2連覇になるが、取り立てて気負いはない。

「去年優勝しているということで期待されているということはあるかもしれないが、それをあまり気にしすぎず自分のテニスがしっかりできたら。一つひとつ目の前の試合を勝っていきたい」

　3回戦からはシード同士の対戦となり、第1シードの桑田は第15シードの宮村美紀（フリー）と対戦する。

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　そのほか前日に続いて女子シングルス2回戦が行われたが、もっとも接戦となったのが第8シードの瀬間詠里花（橋本総業ホールディングス）とワイルドカードでの出場の村松千裕（吉田記念テニス研修センター）の一戦だった。今夏の全日本ジュニア18歳以下を制している村松が第1セットを先取したが、29歳の瀬間が盛り返して続く2セットを奪い、3-6 6-4 6-3で逆転して3回戦進出を決めている。

　そのほかの試合では、第3シードの大前綾希子（島津製作所）、第12シードの今西美晴（島津製作所）、第13シードの井上雅（テニスラウンジ）、第14シードの喜島瑞乃（フリー）が勝ち上がった。

　またダブルスでは、29歳の瀬間と35歳の藤原里華（北日本物産）のベテランペアが加治／西本恵（島津製作所）を6-4 6-3で破って準々決勝に進んでいる。

（テニスマガジン／ライター◎田辺由紀子）