特別連載「#今こそひとつに」、社会貢献を掲げる27歳ゴルファーの「ありがとう」 この春、新型コロナウイルスが拡大し、各地で「STAY HOME」の動きが広がった。一歩ずつ、収束に向かう中で今なお、医療従事者をはじめ、社会のインフラを支える人…
特別連載「#今こそひとつに」、社会貢献を掲げる27歳ゴルファーの「ありがとう」
この春、新型コロナウイルスが拡大し、各地で「STAY HOME」の動きが広がった。一歩ずつ、収束に向かう中で今なお、医療従事者をはじめ、社会のインフラを支える人々はリスクを背負い、最前線で私たちの暮らしを支えてくれている。誰もが身近で「命を支える人」「生活を支える人」「社会を支える人」に感謝の気持ちを抱いた瞬間があるのではないか。
株式会社「Creative2」は、各界の著名人らが感謝の気持ちを発信する「HEARTS AS ONE」プロジェクトを立ち上げ、運営する5つのメディアが横断した特別連載「#今こそひとつに」を展開中。「THE ANSWER」には今回、女子ゴルフの笹原優美(フリー)が登場し、感謝のメッセージを発信するとともに自身も経験した16年熊本地震で忘れられない光景を語った。
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社会貢献をモットーにする女子ゴルファーも、コロナ禍の最前線で戦う人たちに感謝を持っている。
14年からプロツアーに参戦している笹原は、日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)の規約変更により、昨年は中国ツアーに参戦。今年は中国と台湾に舞台を広げ、新たな挑戦に向かおうとしている最中に未曾有の感染症が広がった。日本ツアーは再開されたが、いまだ自身の戦いの舞台は戻ってこない。それでも「ありがとう」を伝えたい人がいる。
「感謝」を思う時、今も忘れられない光景が4年前にある。2016年熊本地震。笹原は当時、ツアー出場のため、熊本に滞在していた。震度7の揺れに2度遭遇。近くの小学校に避難も経験した。しかし、翌朝、宿泊しているホテルで朝食に降りると、いつものように従業員が、選手ら宿泊客のために準備していた。
「当たり前のように、私たちのために朝食の準備をしてくださっているホテルの従業員の皆さんの姿を見て、とても驚きました。地震の影響で周りの家は崩れていたり、きっと従業員の皆さんのご家族、そしてご自身の家なども大変な状況だったりしたと思いますが、その中でも私たちのために自分の仕事をしっかりとされて、準備してくださっている姿を見て、本当に驚きましたし、感謝の気持ちでいっぱいになりました」
あれから4年。中国、台湾というアジアの舞台で戦い、立場も変わった。しかし、記憶が薄れることはない。笹原は「その感謝の気持ちは今も忘れていないですし、心にずっと残っています」と言う。そして、その思いを2020年の世の中に深めている。
「このコロナウイルスが感染拡大している中でも、私たちのために自分の仕事を精いっぱい、やってくださっている方がたくさんいらっしゃると思います」。当時と状況は違えど、生活を守るために最前線で戦う人たちがいるのは同じ。だから、感謝の気持ちが募る。それは、緊急事態宣言が解除された今も変わらない。
ゴルフを始めたのは11歳で、プロを目指したいと思ったのは高校生の時。幼少期から英才教育を受けてきた周りの選手とは一線を画すが、勝ち負けだけじゃない「社会貢献」という価値をプロゴルフ選手として掲げ、戦い続けている。
「私たちにできることは自分が感染しない、人に移さない、そして支えてくださる全ての皆さんに感謝の気持ちを持って過ごす。そんなことしかできないのが心苦しいのですが、これからも感謝の気持ちをしっかりと思って過ごしていきたいと思います。私たちが最大限できることを今しっかりとやれば、必ず終わりはやってくると思いますので、その時まで皆さん力を合わせて一緒に頑張っていきましょう」
そう呼びかけた笹原は、心を込め、最後に頭を下げた。
「私たちの命を守って下さっている皆さん、そして生活を支えてくださっているすべての皆さん、本当にありがとうございます」
■特別連載「#今こそひとつに」展開中
新型コロナウイルスの感染拡大で社会状況が厳しい中、誰もが「命を支える人」「生活を支える人」「社会を支える人」に感謝の気持ちを抱いた瞬間があると思います。医療従事者や社会インフラの維持に尽力する人たちにその思いを届けたい、人と人との“距離”が遠い今だからこそ、みんなの心をひとつにしたい――。頑張る人たちにエールと感謝の気持ちを届けるため、様々な「声」を発信しています。また「THE ANSWER」を運営する「Creative2」が5月18日に開設した新サイト「HEARTS AS ONE 今こそひとつになろう」では、スポーツ界以外からも寄せられている著名人らのメッセージ動画も多数公開しています。(THE ANSWER編集部)