テニスの元世界王者アンディ・マレー(イギリス)は、プロテニスツアーの再開に興奮している。マレーは先週末、イギリスのトッププロたちが参加して行われた「バトル・オブ・ブリッツ」に出場。股関節の怪我…

テニスの元世界王者アンディ・マレー(イギリス)は、プロテニスツアーの再開に興奮している。マレーは先週末、イギリスのトッププロたちが参加して行われた「バトル・オブ・ブリッツ」に出場。股関節の怪我から復帰したマレーは、公式戦再開前に重要な練習になる実戦に臨んだ。ウェブメディア Essentially Sportsが報じた。【動画】マレーのスーパープレー集!

同大会で、マレーは準決勝で現在イギリス選手ではランキングトップのダニエル・エバンズ(イギリス)に、接戦の末敗れた。今、彼はグランドスラムへの復帰を目標に据え、8月末に開催予定の「全米オープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月31日~9月13日/ハードコート)で全力を出したいと望んでいる。だが世界2位のラファエル・ナダル(スペイン)同様、マレーも先頃発表された新しいスケジュールには懸念を抱いている。

新しいスケジュールには大会が詰まっている。8月半ばから9月末までの間に、マスターズ1000大会が3つにグランドスラムが2つ。練習時間は短くなり、世界中で厳しい状況が続く。多くの選手が、怪我をするリスクなしですべての大会に出場することは難しいだろう。

マレーは、「ニューヨークで準決勝とか決勝まで進んだ選手が、すぐに高度がありサーフェスも違うマドリードへ行ってプレーするのは安全とは言えない。みんな長い間試合をしていないし。多くの選手が、大きな大会に参加しない可能性が出てくる」と語った。

確かにトップ選手たちがメジャーな大会に出場しないかもしれない。ナダルはクレーシーズンを怪我なく戦えるよう「全米オープン」に出場しないことを考えているようだ。それは「全米オープン」前年覇者であるナダルには、大きな決断となる。

マレーが考えているのは、過去に2度優勝経験のある「ATP1000 ウェスタン&サザンオープン」(アメリカ・ニューヨーク/8月22日~28日/ハードコート)に出場しないことだ。そのかわり「全米オープン」への前哨戦としては「ATP500 ワシントンD.C.」(アメリカ・ワシントンD.C./8月14日~21日/ハードコート)に出場し、その後休息も取れる。他にも多くの選手たちが同じ選択をするかもしれない。

「発表されたとおりに大会が開催されるなら、ワシントンに出場して、“全米オープン”の直前の大会には出ないかもしれない」とマレーは言う。

ツアーの再開はアメリカからとなるが、アメリカの状況は良いとは言えない。新型コロナウイルス感染者は増え続けている。状況が改善されなければ、多くの選手たちは「全米オープン」出場よりもクレーコートの大会に集中する方を選ぶのではないだろうか。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「バトル・オブ・ブリッツ」でのマレー                                           (Photo by Clive Brunskill/Getty Images for Battle Of The Brits)