自国開催の東京2020オリンピック・パラリンピックをきっかけに、スポーツ教育やスポーツマネジメントについて学びたい! と考えるようになった高校生も多いのでは? そこでパラサポWEBでは、数ある大学の中でもパラスポーツについていろいろな角度か…

自国開催の東京2020オリンピック・パラリンピックをきっかけに、スポーツ教育やスポーツマネジメントについて学びたい! と考えるようになった高校生も多いのでは? そこでパラサポWEBでは、数ある大学の中でもパラスポーツについていろいろな角度から学んだり、パラアスリートの支えとなる技術を身につけたりできる大学をピックアップ。ぜひ参考にしてみてください。

ゴールボールとボッチャを中心にパラスポーツに携わる

千葉県内の小中学校で定期的にパラスポーツ体験授業を実施Photo by Juntendo University

現役のパラアスリートが在籍する順天堂大学。スポーツ健康科学部では、「スポーツ社会学」を通して障がい者とパラリンピックのあり方が学べる。また、同大学は2018年1月、日本ゴールボール協会及び日本ボッチャ協会との連携協力協定締結を機に、パラスポーツの普及活動と指導者育成にも注力。学生ネットワーク「Para Sports Support Network in JUNTENDO(PaSSNet)」に登録すれば、両協会や自治体の主催する体験会やイベントにスタッフとして参加可能。ここから派生して結成された「障がい者スポーツ同好会」は、ゴールボールやボッチャのナショナルチームの合宿スタッフに参加実績があり、入会すれば戦術的なサポートや大会運営なども経験できそう。

子どもたちへの指導を通じてパラスポーツや障がい、指導法への理解を深められるPhoto by Juntendo University

【取得を目指せるパラスポーツ関連の免許・資格】

中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)、特別支援学校教諭一種免許状、アスレティックトレーナー、障がい者スポーツ指導員(初級)、健康運動指導士など

【公式サイト】https://www.juntendo.ac.jp

スポーツ教育の殿堂で、障がい教育とパラスポーツを学ぶ

講義や実技を通じてだれもがスポーツを楽しむ意義や価値を学ぶPhoto by Nippon Sport Science University

日本を代表するスポーツ教育の殿堂、日本体育大学。リオパラリンピックの陸上競技で銅メダルの重本(辻)沙絵や2019年の世界パラ陸上競技選手権で銅メダルの兎澤朋美をはじめとしたパラアスリートが所属する陸上競技部パラアスリートブロックがあるなど、パラスポーツを身近に感じられる環境も魅力。マネジメント論や社会学、哲学、歴史、公衆衛生、福祉などスポーツについて幅広く学ぶスポーツライフマネジメント学科では、スポーツを障がい教育の一環と捉え、Quality of Life(QOL)向上を実現する知識と技術の習得を目指す。障がい者スポーツをはじめとしたさまざまなスポーツライフを理解し、一般市民に向けたスポーツの普及・拡大や健康増進を図れる能力を養える。

健志台キャンパス(神奈川)の陸上競技場では、パラアスリートたちも練習に励むPhoto by Nippon Sport Science University

【取得を目指せるパラスポーツ関連の免許・資格】

中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)、社会教育主事、障がい者スポーツ指導員(初・中級)、スポーツ・レクリエーション指導員、体育施設管理士、体育施設運営士など

【公式サイト】https://www.nittai.ac.jp

パラスポーツを多角的かつ実践的に学べる最高の環境

義足利用者対象の障がい者ランニング教室は貴重な経験を積む場だPhoto by Niigata University of Health and Welfare

全学部で障がい者スポーツについて学ぶ機会を設けている新潟医療福祉大学。義肢装具自立支援学科では、ドイツの総合福祉機器メーカー「オットーボック」社設計による世界最高レベルの実習環境を用意。学内で開催される義足利用者対象の障がい者ランニング教室のサポート活動などを通じて、スポーツ義足について実践的に学べる。健康スポーツ学科では、学内外でのパラスポーツ体験講座や、新潟県障害者スポーツ協会と協働での障害者スポーツ指導員(初級)の資格講習会を実施するなど、地域とつながりながら活動を展開。知的障がいのある人のための競技会を運営する国際スポーツ組織「スペシャルオリンピックス(SO)」によるSOコーチの認定資格を取得した学生もおり、パラスポーツを積極的に学べる環境がある。

パラスポーツに関わる多彩な学びが用意されている広いキャンパスPhoto by Niigata University of Health and Welfare

【取得を目指せるパラスポーツ関連の免許・資格】

●義肢装具自立支援学科/義肢装具士(国家資格)、福祉用具プランナー、福祉用具専門相談員、福祉住環境コーディネーター、車いす安全整備士 など

●健康スポーツ学科/小学校教諭二種免許状、中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)、健康運動指導士、アスレティックトレーナー、レクリエーションインストラクタ―、スポーツ・レクリエーション指導者、障がい者スポーツ指導員(初級)など

【公式サイト】https://www.nuhw.ac.jp

「アダプテッド・スポーツ」を深く知る

実践を通してアダプテッド・スポーツや共生社会について学べるPhoto by Osaka University of Health and Sport Sciences

西の大学スポーツの雄、大阪体育大学。小学校教員や中学・高校の保健体育科教員、さらに特別支援学校教員になることを目指す教育学部では、ルールや用具を工夫することで障がいの有無や年齢、スポーツの得手不得手などにかかわらず楽しめる「アダプテッド・スポーツ」について学べる。さらに実践を積みたい場合は、「アダプテッド・スポーツ同好会」に入会するという方法もある。同会では車いすハンドボールなどを実際にプレー。練習や大会出場などを通じて、普及や指導に必要な知識や技術も身に着けられそうだ。

なお、2021年度からは教育学部に特別支援教育コースが新設。これは保健体育教育コースと小学校教育コースのいずれかにプラスして履修できるコースで、障がいやインクルーシブ教育への理解を深められる。

「アダプテッド・スポーツ同好会」では車いすハンドボールの大会にも出場するPhoto by Osaka University of Health and Sport Sciences

【取得を目指せるパラスポーツ関連の免許・資格】

小学校教諭一種免許状(小学校教育コースのみ)、中学校・高等学校教諭一種免許状(保健体育)、特別支援学校教諭一種免許状、レクリエーションインストラクタ―、スポーツ・レクリエーション指導者、障がい者スポーツ指導員(初・中級)など

【公式サイト】https://www.ouhs.jp

その他、障がい者スポーツ指導員(初級)や、理学療法士・作業療法士などパラスポーツの現場で役に立つ資格が取れる大学も。さらにアスレティックトレーナーや柔道整復師、栄養士といった面からパラスポーツに触れられる大学は全国にまだまだあるので、ぜひ身近な大学もチェックしみてください。

text by TEAM A

key visual by Juntendo University