トッテナムを率いるジョゼ・モウリーニョ監督が、イングランド代表FWハリー・ケインの退団説を唱えたイギリス『スカイ・スポーツ』の解説者に反論を行った。

アーセナルのクラブOBであり、『スカイ』で解説者を務めるポール・マーソン氏は、19日に行われたトッテナムvsマンチェスター・ユナイテッドの試合後に、「ケインはシーズン終了後に退団を真剣に考えることになる。モウリーニョの求める戦い方ではシーズンに25~30ゴールを決めることはできない」とコメント。

スパーズのエースストライカーがモウリーニョ監督の戦術を理由に、今夏の退団を考慮する可能性を指摘していた。

普段からメディアの発言をチェックするポルトガル人指揮官の耳には当然、今回のコメントが伝わっており、憤りを感じていたモウリーニョ監督は、23日に行われるプレミアリーグ第31節、ウェストハムとのダービーに向けた前日会見の場で、事前に用意した資料を用いて反論を行った。『ESPN』が伝えている。

その資料にはモウリーニョ監督がこれまで指導してきたFWディディエ・ドログバ(チェルシー)、FWディエゴ・ミリート、FWズラタン・イブラヒモビッチ(いずれもインテル)、FWクリスティアーノ・ロナウド、FWカリム・ベンゼマ(いずれもレアル・マドリー)の得点に関するデータが記されていた。

「幾つかの分析とコメントに関して少し引っかかる部分があった。その始まりは皆さんもご存じのように、ポール(・マーソン)から始まったものだった」

「私は彼を含め多くの人をリスペクトしていると言っておきたい。だから、今回良いアンサーを提示したいと思っている。そして、そのアンサーによって何かを考えてほしいと思っている」

「まず初めにハリーは約6カ月に渡って戦列を離れていた中での最初の試合だった。もし、試合を観て分析するのであれば、ハリー・ケインと(ユナイテッドFWの)アントニー・マルシャルのプレーを比較すべきだ」

「あの試合に関してはストライカーが多くのチャンスを得るような内容ではなかった」

「また、マルシャルに対する我々のディフェンス、ハリーに対するユナイテッドのディフェンスの出来に関しても考慮すべきだ。そういったバランスを意識しながら分析する必要があるはずだ」

「ハリーと私の関係に関しては、彼が6カ月間もプレーしていなかったこともあり、試合数とゴール数を確認することは容易なはずだ」

「あなた方の時間を無駄にしたくないから簡潔に話すが、これまで私の下でプレーしてきた数人のストライカーは悪くない成績を残していたと思う」

「その一人はドログバという男だ。彼は私の下で4シーズンをプレーした。彼は186ゴールを挙げ、シーズンあたりに46ゴールを挙げた。(正確にはモウリーニョ体制で73ゴール)」

「他にも悪くないストライカーがいた。今はユベントスでプレーしている男(クリスティアーノ・ロナウド)は私の下で3シーズンをプレーし、168ゴールを挙げた。シーズンごとの平均は56ゴールだ」

「また、カリム・ベンゼマと呼ばれる男も悪くなかった。彼は同じく3シーズンをプレーし、当時は若かったため先発は少なかったが、78ゴールを挙げており、シーズン平均は26ゴールだ」

「他にもミリート、ズラタンという男が…」

「親愛なるポールに多くの敬意を払っている。ただ、ハリー・ケインは私の下でも問題なくゴールを決められると思っている。とりわけ、コンディションが整い、フレッシュでプレーするためのルーティーンがあればね。それこそ私が敬意を抱く人たちへのアンサーだよ」

ドログバのデータに関しては大きな誤りはあったものの、モウリーニョ監督はわざわざデータを集めたうえ、理論武装してマーソン氏に反論を行った。

ちなみにケインは同監督の指揮下で公式戦11試合に出場し、7ゴールを挙げている。