2019年に米Time誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた大坂なおみ(日本/日清食品)は、テニスを超えた事柄に関しても発信している。不平等や不当な扱いに対する彼女の確固とした態度と…

2019年に米Time誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれた大坂なおみ(日本/日清食品)は、テニスを超えた事柄に関しても発信している。不平等や不当な扱いに対する彼女の確固とした態度と発言は、テニス界がシャットダウンしている中でも、注目を集めている。先日行われたバーチャルイベント「Time100 Talks Asia」のインタビューについて米テニスメディアBaselineが報じた。【動画】相手が一歩も動けない、大坂なおみの高速リターン/全豪オープンテニス2019 1回戦大坂は、世界で起こっている「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動について、特に日本でもその運動が広まっていることを嬉しく感じると語った。

「そういう問題について会話をすることが大切だと思う。たとえ誰か居心地の悪くなる人が居たとしても。そうやって私たちは成長するのだし、もっと世界のことを学べると思う」

その後大坂は、「全米オープン」に同大会2度目のタイトルを獲得するために今年も出場するか問われたが、彼女の返事は慎重なものだった。

「出たいと思っているわ、でもまだこれから規則が変わるかも。それにもし(新型コロナウイルスの)第2波が来たらどうなるのかは誰にもわからない。でも今のところ、出場することを前提にしっかり準備しているわ」

現在、彼女の自宅待機状態は落ち着いている様子だ。「私にとっての今の最大のチャレンジは、おそらくテキストメッセージに返信すること。自宅待機生活になって、なぜか前より怠け者になってしまったの。他にすることがあるわけじゃないのにね」

またインタビュアーは彼女に、女性アスリートの収入ランキング世界一になったことについて尋ねたが、大坂はそれよりもグランドスラムで優勝することに集中しているそうだ。

「あと何回?」とインタビュアーが聞き返すと、大坂は「目標はまず5回、それから10回、そして15回、それが叶えられたらと希望を持っているわ」と答えた。

これから何が起こるか分からないが、大坂のテニスキャリアは既に、コートの上でも、コートの外でも、殿堂入り並みのインパクトを持っていることは確かだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「全豪オープン」での大坂なおみ

(Photo by Fred Lee/Getty Images)