ロペスに6回TKO勝ちの試合をESPNのキム記者が分析 ボクシングのWBO世界スーパーバンタム級王者エマヌエル・ナバレッテは、20日(日本時間21日)にメキシコシティで行われたフェザー級10回戦でウリエル・ロペス(ともにメキシコ)に6回TK…

ロペスに6回TKO勝ちの試合をESPNのキム記者が分析

 ボクシングのWBO世界スーパーバンタム級王者エマヌエル・ナバレッテは、20日(日本時間21日)にメキシコシティで行われたフェザー級10回戦でウリエル・ロペス(ともにメキシコ)に6回TKO勝ち。4か月ぶりの試合を6戦連続KO勝利で決めた実力者に、米記者は「イノウエらを待たないなら、フェザーに昇級すべし」と提言している。

 将来的に見据えるフェザー級の試合でTKO勝ちを収めたナバレッテ。米スポーツ専門局「ESPN」では「またしても印象的な勝利を収めたエマヌエル・ナバレッテは昇級する時がきたのか?」と特集。同局のスティーブ・キム記者はナバレッテの素晴らしさについて分析している。

「ナバレッテは良い。だが、華麗ではない。技術的な完璧さの欠如をパンチの数と動き、気合いで補う熟練者のうちの一人だ」

 ロペス戦で放ったパンチ数は571対252、着弾数は190対49と手数で圧倒したナバレッテは、技術以外の部分が光ったと同記者は指摘している。2018年12月にアイザック・ドグボエ(ガーナ)から王座奪取した試合を含め、1年半で7試合目という驚異的なハイペースで試合をこなしているが、同記者は対戦相手のクオリティに疑問符をつけている。

フェザー級で「我々はナバレッテの真価を見ることができるかも」

「ナバレッテは活発だが、122ポンド(スーパーバンタム級)のワールドクラス、あるいは真の脅威と認められる相手と全く対峙していない。この階級の他の世界タイトル保持者は全員、現時点でより優秀な相手と対戦している」

 キム記者にこう評されたナバレッテは、常々スーパーバンタム級戦線での統一戦や、WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者の井上尚弥(大橋)との対決を願いながらも、なかなか実現しない現状となっていることが海外メディアに伝えられている。

 今後の階級について、同記者は「122ポンドで他のベルト保持者か、ナオヤ・イノウエがこの階級に上がってくるまで長い間留まれないとすれば、ナバレッテは昇級すべき」と提言している。

 体格的にスーパーバンタム級で限界を明かしているナバレッテは、25歳で成長段階であることも同記者は指摘。WBO世界フェザー級王者シャクール・スティーブンソン(米国)やロンドン五輪銅メダリストのマイケル・コンラン(アイルランド)を対戦候補に挙げ、「(フェザー級で)我々はナバレッテの真価を見ることができるかもしれない」と分析していた。(THE ANSWER編集部)