グランドスラム3度優勝のテニスレジェンドであり、アフリカ系アメリカ人の市民権運動活動家としても知られていたアーサー・アッシュ(アメリカ)の生涯が映画化される。ウェブメディアDeadline.c…

グランドスラム3度優勝のテニスレジェンドであり、アフリカ系アメリカ人の市民権運動活動家としても知られていたアーサー・アッシュ(アメリカ)の生涯が映画化される。ウェブメディアDeadline.comが報じた。【動画】アッシュがグランドスラム優勝を果たしたまとめ動画映画化を計画しているハイドパーク・エンターテイメント社のプロデューサーであるアショク・アムリトラジ氏は、自身もかつてプロテニス選手だったので、この計画にとても熱意を持っている。

ハイドパーク社は映画化にあたり、アーサー・アッシュ財団の全面的な協力を得る。音楽面ではワーナーが参加、アレサ・フランクリンやプリンスといった時代を彩った楽曲が使用される予定だ。

アムリトラジ氏は語る。「アッシュが遺したものはテニス選手としての偉大さだけではありません。常に大胆で、優雅で、知的な紳士でありながら、人種間の平等と正義のための闘いにおいては情熱的な人でした」

アッシュの感動的な物語はバージニア州リッチモンドの公営テニスコートから始まり、黒人選手としてただ一人「ウィンブルドン」「全米オープン」「全豪オープン」男子シングルスで優勝を果たすまでに上り詰めた。

アメリカでは公民権運動の指導者だったマーティン・ルーサー・キング牧師が殺害され、ベトナム戦争反対運動が広がっていた激動の時代だった。アッシュも国内の黒人の権利のために声を上げるとともに、当時南アフリカで行われていたアパルトヘイト(人種隔離政策)廃止のためにも力を貸した。

(テニスデイリー編集部)

※写真は1975年「ウィンブルドン」でのアッシュ(右)とジミー・コナーズ(左)

(Photo by Focus on Sport via Getty Images)