米メディアが独自ランク発表、カネロは4位で“王座陥落” ボクシングで全17階級の選手を格付けした「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」について、米メディアが2025年の順位を予想した。WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大…

米メディアが独自ランク発表、カネロは4位で“王座陥落”

 ボクシングで全17階級の選手を格付けした「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」について、米メディアが2025年の順位を予想した。WBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)が1位にランク。今後、世界のボクシング界を席巻する存在として認知されているようだ。

 PFPとは全17階級あるボクサーの実力を比較し、体重差がなかった場合の最強選手をランキング化したもの。各メディアで独自に作られるが、最も権威ある米専門誌「ザ・リング」のPFPが世界で広く浸透している。井上は同誌のPFPで3位に入っているが、今回の“未来のPFP”を発表したのは、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」だった。

 同メディアは「未来のパワーランキング:2025年の最強ボクサーにナオヤ・イノウエ、ライアン・ガルシア」の見出しで記事を掲載。かつてPFPの絶対的存在だったIBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(カザフスタン)が近年は3傑に入っていないことを紹介し、こう続けている。

「今日のパウンド・フォー・パウンドのリストに目をやれば、ワシル・ロマチェンコ、サウル・アルバレス、テレンス・クロフォード、マニー・パッキャオなど、多くのベテラン選手の存在に気付くだろう。しかし、ある時を境に彼らの並外れた技術も衰退を始めてしまう。一方で、新世代の期待の星たちは今後プロとしてのピークを迎える。5年後、誰が全盛期となっているのだろうか」

識者4人が選出、ライト級王者が2位にランク

 同メディアのマイク・コッピンガー記者のほか、ランス・パグマイア氏、サラー・シェパード氏、グレッグ・ロセンステイン氏の4人の識者によって「2025年のパウンド・フォー・パウンドリストがどうなっているか」について考察。「5年のうちにボクシング界がどう変動するか正確な予測はほぼ不可能だが、それでも以下が考える限りである」と上位10人が選出された。

 27歳の井上が1位となり、今後5年で世界のトップ・オブ・トップに駆け上がると期待されている。さらに同メディアの公式ツイッターは上位の一部を公開し、2位に21歳のWBC世界ライト級正規王者デビン・ヘイニー(米国)がランク。現在、リング誌を含めた多くメディアで1位に君臨するカネロこと、29歳の4階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)が4位となり、ライト級の21歳新星ライアン・ガルシア(米国)が7位に入っている。

 他には25歳のWBA世界ライト級正規王者ガーボンタ・デービス、22歳のIBF同級王者テオフィモ・ロペス、22歳のWBO世界フェザー級王者シャクール・スティーブンソン、22歳でライト級のバージル・オルティスJr.(いずれも米国)が入っているようだ。

 現在、井上が名を連ねるリング誌のPFP3位は日本人最高位の快挙でもある。未だ底知れないモンスターの力に世界が期待しているようだ。(THE ANSWER編集部)