18日、来季WRC(世界ラリー選手権)に18年ぶりのワークス参戦をするトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)が、実戦参戦ドライバーにユホ・ハンニネンの起用を決定。ハンニネンは喜びを語るとともに、「ヤリスWRC」の仕上がりにも好感触…
18日、来季WRC(世界ラリー選手権)に18年ぶりのワークス参戦をするトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)が、実戦参戦ドライバーにユホ・ハンニネンの起用を決定。ハンニネンは喜びを語るとともに、「ヤリスWRC」の仕上がりにも好感触を示している。
現在35歳のハンニネンはフィンランド国籍のラリードライバー。2012年に欧州ラリー選手権チャンピオンとなるなどの実績もあり、WRCには06年以降43戦に参戦。優勝経験こそないが、ステージウイン奪取が3度ある。
今回の「ヤリスWRC」でのトヨタのWRC参戦プログラムには今年の年初から参画していたハンニネン。テストドライバーから、そのまま実戦ドライバーにもスライドする格好となった。
ハンニネンのコメント
「まさに夢が実現したようだ。高いポテンシャルを備えたワークスチームとWRCをフルシーズン戦えることは、自分にとってこのうえない機会。初期段階からヤリスWRCの開発に携わってきたこともあるので、このマシンでWRCに参戦することにワクワクしているし、やる気に満ちている」
また、チーム代表としてプログラムを統率しているトミ・マキネン(1996~99年に三菱でWRCを4連覇)は、参戦初年度に向けてハンニネンの実戦起用が決まったことを以下のように語り、喜んでいる。
チーム代表であるマキネンのコメント
「彼はチームに参加した当初から、とても意欲的に開発に打ち込んでくれた。我々チームが一切の妥協をすることなく、17年シーズンを重要な学びの年であると捉えて真剣に取り組んでいることを、彼も非常によく理解している。WRCでの経験も極めて豊富で、またヤリスWRCには開発初期段階から携わっているため、このマシンを最もよく知る人間が彼だ。彼とヤリスWRCは最高の組合せだと考えている」
ハンニネンはヤリスWRCについて、「仕上がりは驚くべきものだ。モンテカルロ(来季開幕戦)でのデビューが待ち遠しい」との手応えも語っている。
なお、ハンニネンのコ・ドライバー(ナビゲーター)をカイ・リンドストロームが務めることも併せて発表されているが、2台目以降のドライバー布陣についての言及は現時点では無い。また、ハンニネンの契約は1年間で、チーム側に延長オプション権があるとされている。
2017年のトヨタWRCチームの実戦参戦ドライバーとなったハンニネン(右)と、彼のコ・ドライバーを務めるリンドストローム(左)。写真:TOYOTA GAZOO Racing
今年9月、「マイクロソフト」が陣営に加わった時点での「ヤリスWRC」の画像。写真:TOYOTA GAZOO Racing
今年9月、「マイクロソフト」が陣営に加わった時点での「ヤリスWRC」の画像。写真:TOYOTA GAZOO Racing
ハンニネン(左)と、チーム代表であるWRC4冠王者トミ・マキネン。写真:TOYOTA GAZOO Racing
今年の年初に行なわれたトヨタWRCチームのテスト風景。写真:TOYOTA GAZOO Racing