13日、男子テニス世界48位の西岡良仁(日本/ミキハウス)が、オンラインでテニスイベントを開催。全国の小中学生約40名と交流し、「プロになるとはどんなことか?」を中心に話した。【関連記事】西岡良仁が大切にしている「ポジティブさ」。オンライン…

13日、男子テニス世界48位の西岡良仁(日本/ミキハウス)が、オンラインでテニスイベントを開催。全国の小中学生約40名と交流し、「プロになるとはどんなことか?」を中心に話した。【関連記事】西岡良仁が大切にしている「ポジティブさ」。オンラインイベントで小中学生へ直接伝える

今回イベントに参加したのは、プロを目指す熱量が高い子どもたち。コロナ禍でオフラインのイベントがなかなか行えない中、オンラインという特性を生かし、全国各地から参加した。

西岡はトークセッションを交えつつ、子どもたちからの質問にも多く回答。プロを目指す熱量が高いこともあって、質問はプロとしての考え方の他にも、具体的な技術のことなど多岐にわたった。

また西岡は今回のオンラインイベントの趣旨について「自分が子どもだった頃はこういう経験ができなかったからこそ、僕は自分の経験を子供たちに伝えていきたい。参加してくれたみんなも誰かをサポートできる立場だと思うので、こういう気持ちはみんなも持っていてほしいです」と語り、イベントを通して子どもたちに「チャリティーマインド」を伝えた。

その後のメディアインタビューでは、「プロとして活躍する現在を踏まえて、小中学生時代にやっておけば良かったと思うこと」という質問に回答。

テニスの試合については「もう少し試合中冷静になれていたら、試合結果とかももっと違っていたと思いますし、そうしたらもっと違う(プロまでの)プロセスがあったかもしれないと思うことはあります」と語る。

テニス以外のオフコートについては、「IMGアカデミーへの留学も楽しく過ごしていましたし、後悔していることはそんなにないです」としつつ、「しいていえば、15歳でアメリカへ行く前に栄養面、身体作りにもっと目を向けられれば良かったなとは思います。栄養面をもっと計算できていれば、身体つきももっと違っていたのかな」と語った。

好調でランキングを上げてきていた2017年3月に、左膝の前十字靭帯を損傷してツアーを離脱した経験をもつ西岡。そのリハビリ期間には、栄養士を交えての体調管理の一環として料理を始め、身体作りについてより考えた。

そして復帰後の2018年9月には「ATP250 深セン」で予選を含めて7試合を戦い抜き、日本人男子5人目となるツアー優勝を果たした。

以前のインタビューではこの時のことについて「身体の強さが変わったかなと思っています。怪我をした時にしっかりとトレーニングして、どういう風な身体作りをしていくかを明確にして。トレーナーさんや栄養士さんと話し合って、その違いがけっこう出たのかなと思いますね」と語っていた。

その後も結果を残し、2019年には当時世界5位の錦織圭(日本/日清食品)と当時世界10位のガエル・モンフィス(フランス)を撃破。この年初めて対トップ10勝利を挙げた。

そして今年2月には「ATP250 デルレイビーチ」でツアー2度目の決勝へ進出し、準優勝。現在キャリアハイの世界48位となっている。

好調のタイミングで新型コロナウイルスの影響が出てしまい、3月からツアーは中断となっているが、再開された暁には、さらなる活躍が期待される。

(テニスデイリー編集部)

※写真はオンラインイベントでの西岡良仁と子どもたち