13日、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)主催の非公式大会「アドリア・ツアー」が開幕。その初日に、ジョコビッチからポイントを奪うスーパーテニス少年が現れた。米テニスメディアであるTennis Channelが、そのシーンの動画をTwitter…

13日、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)主催の非公式大会「アドリア・ツアー」が開幕。その初日に、ジョコビッチからポイントを奪うスーパーテニス少年が現れた。米テニスメディアであるTennis Channelが、そのシーンの動画をTwitterに投稿している。【実際の動画】世界1位ジョコビッチからポイントを奪う10歳少年

大会初日のジョコビッチ対ビクトル・トロイツキ(セルビア)の試合で、ボールキッズを務めていた少年。すると、トロイツキが少年に自分のラケットを渡し、ジョコビッチとラリーをすることに。

少年が嬉しそうな笑顔でリターンポジションに駆けてゆくと、会場からは大きな拍手と歓声が送られた。

「アドリア・ツアー」公式サイトによると4,000人を収容できる会場は、この日びっしりと満員になった様子。そんな中ジョコビッチが緩めのサービスを放つと、次の瞬間少年は緊張した様子も見せずにフォアハンドをしっかりとフルスイング。まるでジョコビッチに試合を挑んでいるかのように、しっかりと角度のついたクロスを返球した。この堂々とした姿に、観衆も思わず「おぉー!」と驚きの声を上げている。

ジョコビッチをシングルスコートの外へと動かした少年は、浅めに返ってきた次の球をまたもフォアハンドでセンター付近に強打。それをジョコビッチがブロック気味に返すと、ネット際でワンバウンドさせてからショートクロスにポトンと落とし、なんとジョコビッチからポイントを奪って見せた。

ポイントが決まると、大歓声に包まれた会場の真ん中で少年は両腕を上げてガッツポーズ。ジョコビッチも少年に駆け寄って抱きしめ、堂々のプレーを称えた。

ジョコビッチを相手に驚きのテニスを見せたこの少年だが、セルビアのジュニア選手Mihailo Topicと思われる。本人のアカウントと思われるTwitterやInstagramを見ると、2009年6月16日生まれの現在10歳のようだ。

Tennis World USAによれば、Topicは2020年のセルビア国内大会12歳以下の部で優勝を飾った逸材。ジョコビッチがその才能に惚れ込みスポンサー契約を締結しており、コーチ代、コートや設備の予約など、Topicのために必要なすべての費用を負担している。

また、未来のジョコビッチとしてセルビアのテニス関係者からも注目されているTopic。地元観衆の前でお披露目されたそのプレーに、将来が期待される。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「アドリア・ツアー」で少年を称えるジョコビッチ

(Photo by Nikola Krstic/MB Media/Getty Images)