世界で活躍する10代前半選手を次々輩出、ロシアのコーチと選手の関係性とは

 フィギュアスケートのアイスダンス選手、ティファニー・ザホースキがロシアフィギュア界の問題点を指摘している。国際舞台で活躍する10代の選手が次々と誕生するフィギュア王国。選手とコーチの関係性について語った内容を、ロシアメディアが報じている。

 ザホースキに独占取材したのは、ロシア放送局「ロシアトゥデー」だった。「『ロシアのコーチは厳しいが、しかし厳しいからこそ、王者が生まれている』と英国生まれのティファニー・ザホースキは話した」の見出しで記事を掲載。25歳のザホースキは、ロシアのコーチの特徴についてこう話している。

「ロシアにはコーチが中心的であるという非常に強いメンタリティーが存在します。コーチには多くの権力があります。コーチがこの選手はもっと練習する必要があると考えれば、選手を練習するようにプッシュし、よく練習しているかチェックしています」

 練習メニューの決定などに関し、コーチの持つ力が大きいという。英国出身のザホースキは、フランス、ロシアとカップルを組む相手の国の所属で大会に出場。ロシア国籍を取得し、土地ごとのフィギュアスケート界の現状を見てきたようだ。コーチ中心のロシアについて「良いこと」と捉え、理由を説明している。

「コーチの権力が強いことは、良いことだと思っています。なぜなら選手は正しいモチベーションなしに、自身のキャパシティを把握することはできません。限界点を知らない若いアスリートには、この厳格なバランスが求められるのです」

厳しい練習が実力アップに繋がるが「問題は子供たちがそれに耐えてしまう」

 10代前半からシニアで活躍する選手を次々と輩出するロシア。世間から見れば、まだ子供であるがゆえ、コーチの舵取りが必要になってくるようだ。しかし、ザホースキは問題点にも触れている。

「コーチは選手に限界を超えた練習を課してしまうことがあるのです。しかし、問題は子供たちがそれに耐えてしまうということです。体が若いことで、怪我から回復する時間が早いのです。それによってコーチはもっと練習を課してしまい、疲れる前にどんどん運動をしてしまうのです。

 ロシアが直面する問題点は、コーチが選手の限界点を知らないことがある、ということです。コーチは選手には限界点があることを理解し、それを尊重することが必要となってきます」

 オーバーワークを指摘したザホースキ。記事によると、複数の専門家によってロシアのフィギュアスケートの育成環境は「チャンピオン製造工場」と言われているという。これに対し「ザホースキはコーチの存在がロシアの選手をより強くしていると話した。それはコーチが真のチャンピオンの生み出し方を知っているからだという」と説明している。

 課題はあるが、ロシア勢の躍進には指導者の存在が大きいようだ。(THE ANSWER編集部)