アメリカ期待の若手テニス選手ココ・ガウフ(アメリカ)が、地元であるフロリダ州デルレイビーチで行われた抗議活動に参加。黒人男性ジョージ・フロイドさんが警察に拘束され死亡した事件を受けて、人種的・…

アメリカ期待の若手テニス選手ココ・ガウフ(アメリカ)が、地元であるフロリダ州デルレイビーチで行われた抗議活動に参加。黒人男性ジョージ・フロイドさんが警察に拘束され死亡した事件を受けて、人種的・社会的な正義を呼び掛けた。豪ニュースサイトnine.com.auが伝えている。【実際の映像】抗議集会でスピーチをするガウフ

人種差別と闘うために声を上げると宣言した映像を数日前にSNSに投稿したガウフは、「トレイボン・マーティンさんが殺された時、私は8歳でした。16歳になった今でも、ここで変化を求めて声を上げているのはどうしてでしょう?」と語った。

マーティンさんは事件当時17歳のアフリカ系アメリカ人男性で、2012年に丸腰の状態で白人の市民に射殺された。デルレイビーチから200マイル(約320km)離れたフロリダ州サンフォードで起こったこの事件が、「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動の火付け役となった。

「胸が張り裂ける思いです。私は弟たちの未来のために戦っているのです。私は、私の将来の子どもたちの未来のために戦っているのです。そして、私の将来の孫たちの未来のために戦っているのです」とガウフはスピーチ。

5月25日にフロイドさんが死亡してから、全米で抗議活動が続いており、時には暴力的な行為にも発展している。フロイドさんの首を膝で押さえつけている様子が携帯電話で撮影されていたミネアポリスの白人警官は、殺人罪で起訴された。

昨年の「ウィンブルドン」で自身の憧れの選手でもある元世界女王ビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)に勝利し、驚異の番狂わせを演じて一躍人気選手となったガウフは、集会で祖母が参加者に挨拶を行った後にマイクを握った。祖母は1961年に高校に入学した時、その高校で初めての黒人の生徒だった。

ガウフは「50年以上前にここで祖母が抗議していたのと同じことに対して、今も私が抗議していることが悲しい」と話した。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「全豪オープン」でのガウフ                                                 (Photo by Kelly Defina/Getty Images)