米国ではNASCARのシリーズ再開に続いて、インディカーシリーズも開幕を迎えた。 新型コロナウイルスの感染拡大で3月に予定されていた初戦のセントピーターズバーグ戦(米フロリダ州)など全17戦のシリーズがいったんは白紙になり、6月6日のテキ…

 米国ではNASCARのシリーズ再開に続いて、インディカーシリーズも開幕を迎えた。

 新型コロナウイルスの感染拡大で3月に予定されていた初戦のセントピーターズバーグ戦(米フロリダ州)など全17戦のシリーズがいったんは白紙になり、6月6日のテキサス・フォートワース戦(テキサスモータースピードウェイ)を開幕戦とする新スケジュールに全面刷新された。


インディカーの開幕戦(インディカー提供)

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 日本人として唯一参戦する佐藤琢磨(43)もシリーズ11年目を迎えたが、開幕戦の変則スケジュールに泣かされた。感染リスクを考慮して無観客開催となり、練習走行、予選、決勝と1日で消化する時間割が組まれた。ところが肝心の予選でクラッシュしてしまい、車両の修復が間に合わず、決勝への出走を断念した。

 練習走行では24人中6番手のタイムを刻むなど上々の手応えを得ており、「レースを戦うことができず、すべてのファンのみなさんに申し訳なく思っています。予選でのクラッシュ後、メカニックたちはマシーンの修復に必要なあらゆる作業に取り組んでくれました。予選で起きたことについては全く信じられませんし、理解もできません」。所属先のレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングを通じてコメントした。

 計測に入る前のウオームアップ走行中にターン1でリアのグリップを失い、ウオールに激突した。コントロールを失った原因については「よりいいフィーリングを得ようとして本来よりも少しアウト側のラインを走行したのが原因かもしれません。今日は路面が恐ろしく滑りやすいことに、このときはまだ気づいていなかったのです」と振り返った。


佐藤琢磨は予選でクラッシュして決勝は出走を断念(インディカー提供)

 通常であれば、予選は土曜日に、決勝は日曜日にそれぞれ組まれるため、予選でクラッシュしても十分な修復の時間があるが、今回はいわゆるワンデーイベントだったため、なすすべがなかった。優勝はホンダ系チームのチップガナシに所属するスコット・ディクソン(ニュージーランド)だった。

 朗報となったのはNHK総合のスポーツニュースで琢磨の開幕戦が取り上げられたこと。7日夜のスポーツニュース番組「サンデースポーツ」ではリモート形式で取材に応じ、苦笑いしながら「本当だったら(インタビューに)出たくなかったけど」と本音を漏らした。NHKは2017年のインディ500優勝を含めて長期にわたって密着取材しており、民放以上にモータースポーツ報道に積極的だ。

 次の第2戦は7月4日にインディアナポリスモータースピードウェイ(IMS、米インディアナ州)のロードコース(サーキットコース)を使って行われる。年間14戦に変更され、IMSのオーバルコースで開催される伝統のインディ500の決勝は例年よりも3カ月遅い8月23日に組まれた。

 7月には欧州発祥のF1も4カ月遅れで開幕の予定。モータースポーツ業界も徐々に熱気を帯びてきた。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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