全米OP感染対策に難色のジョコビッチ、米メディアが指摘「全員で共有できない」 新型コロナウイルスが世界中で蔓延する中、男子テニスの世界ランク1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が8月末開催の可能性が浮上している全米オープンについて「本当に不…

全米OP感染対策に難色のジョコビッチ、米メディアが指摘「全員で共有できない」

 新型コロナウイルスが世界中で蔓延する中、男子テニスの世界ランク1位ノバク・ジョコビッチ(セルビア)が8月末開催の可能性が浮上している全米オープンについて「本当に不可能」と異論を唱えている。米ヤフースポーツが「ノバク・ジョコビッチ 全米オープンでのプレーは不可能。もしも、究極の新型コロナ対策が講じられれば」と報じている。

 新型コロナの感染拡大で約200万人の感染者と10万人以上の死者を記録している米国。そんな中、全米オープンは8月24日に開催される可能性が高まっているが、ジョコビッチはセルビアのテレビ局「Pvra TV」に登場。主催者側の講じている開催プランに異論を唱えている。

「テニス界の首脳と電話で会談した。今季の継続についての話題で、そのほとんどが8月末に行われる予定の全米オープンだった」

 開催計画について話し合ったというジョコビッチ。主催者側が講じようとしている感染拡大防止策が選手にとって受け入れ困難だと主張しているという。

「我々はマンハッタンまでたどり着けないかもしれない。空港内のホテルに宿泊し、1週間に2、3回の検査を受けることになるんじゃないだろうか。しかも、クラブハウスには1人しか帯同させられない。これが本当に不可能だ。選手にはコーチも、フィットネストレーナーと、理学療法士も必要なんだ」

ナダルの主張「展望と現実を切り分けるのは難しい」

 トッププレイヤーはこう語ったという。一方で、世界ランク2位のラファエル・ナダル(スペイン)は米スポーツ専門局「ESPN」でコロナ禍のグランドスラム開催を時期尚早と主張したという。

「テニス界の展望と現実世界の状況を切り分けることは私にとって、非常に難しいことだ。我々には責任を負う必要がある。状況が十分に安全か確認する必要がある。物事がクリアになった時に、もちろんツアーの再開に挑戦することになる」

 スペインでも24万人以上の感染者と2万5000人以上の死者を記録した新型コロナ。トッププレイヤーの意向が全選手の意向というわけではないのかもしれないが、持論を述べた両選手。記事では「ジョコビッチの考えは彼が世界1位であることから重視されることかもしれないが、全ての人間に共有されるものでもない」と指摘している。

 ランキング下位の選手はジョコビッチほど多くのスタッフを抱えてないために「全てのテニス選手がジョコビッチのように裕福というわけではない」としている。(THE ANSWER編集部)