USTA(全米テニス協会)が、夏のハードコートの2大イベントをどちらも実現させるために、ニューヨークで2大会を連続開催する案を提示した。Tennis World USAが伝えている。【動画】昨年の夏の熱い戦い 西岡 vs 錦織 ATP100…

USTA(全米テニス協会)が、夏のハードコートの2大イベントをどちらも実現させるために、ニューヨークで2大会を連続開催する案を提示した。Tennis World USAが伝えている。【動画】昨年の夏の熱い戦い 西岡 vs 錦織 ATP1000シンシナティ

新型コロナウイルス感染拡大のために3月からテニス界はツアーを中断、少なくとも8月初旬まではこの中断が続く。再開予定の時期は夏のハードコートシーズンの始まりと重なっているが、8月上旬の再開が保証されているわけではない。

例年夏のハードコートシーズンに開催される「ATP1000 シンシナティ」と「全米オープン」を、今年はどちらもニューヨークで、連続しての開催に変更しようというのがその提案の内容である。

ATP(男子プロテニス協会)とWTA(女子プロテニス協会)はこの提案を受け取っており、その実現のためには両協会が公式に同意する必要がある。開催都市の変更により、海外からアメリカに来る選手たちは1ヶ所に滞在してアメリカ国内で移動する必要がなくなり、両方の大会を開催できるチャンスがより大きくなるだろう。

グランドスラム9回優勝者のべサニー・マテック サンズ(アメリカ)は、もし2つの大会が同じ場所で開かれれば、別の都市で開催されるよりも容易だろうと話した。さらに「このような状況下にあっても、既成概念にとらわれずにあらゆるアイデアを出してくれることをとても素晴らしいと思う」と語った。

「今の状況はルールブックに存在しない。2つのビッグイベントを同じ場所で開催するのはいい考えだと思う。いろんな面で混乱を減らすことができるから」

どのような結果になろうと、一つ確実なことは、選手やスタッフへの検査は厳重なものになるだろうということだ。USTAは人々の安全を最重視している。

USTAの代表者は、「アメリカに来る前の健康状態をしっかり把握するために、地元の医師の診断を受けること、新型コロナウイルスの検査を必ず受けることを求めます。選手と関係者は、渡米前の一定期間に感染の症状及び感染者との接触が全くないことが要求されます」と語っている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2010年「ATP1000シンシナティ」スタジアムの様子

(Photo by Kevin C. Cox/Getty Images)