15日、TBS系『S☆1』に出演した野村克也元監督が、日本ハムとソフトバンクで争われているパ・リーグクライマックスシリーズ・ファイナルステージの第4戦を解説した。試合は、このゲームを落とすとシリーズ敗退が決まってしまうソフトバンクが2回、長…

15日、TBS系『S☆1』に出演した野村克也元監督が、日本ハムとソフトバンクで争われているパ・リーグクライマックスシリーズ・ファイナルステージの第4戦を解説した。

試合は、このゲームを落とすとシリーズ敗退が決まってしまうソフトバンクが2回、長谷川勇也のソロ本塁打で1点先制。その後も柳田悠岐のタイムリーや、今宮健太、松田宣浩の本塁打で着実に加点し、6回表終了の時点で5-0とリードを広げた。
日本ハムも、6回に大谷翔平のタイムリーツーベースで2点を返したが、反撃もそこまで。結局、先発のバンデンハークが、6回2失点と好投したソフトバンクが、5-2で逃げ切った。

これでシリーズの対戦成績は、日本ハムの3勝2敗(1勝のアドバンテージを含む)。決着は明日の第5戦以降に持ち越されることになった。

日本シリーズ進出に王手をかけたまま足踏み状態となったが、依然として日本ハムが有利な状況に変わりはない。だがノムさんは、この日の勝利で「勢いはソフトバンクにある」と分析する。「今日のMVPはバンデンハーク。試合を完全に作って、シリーズの流れを完全に引き寄せる投球だった。明日、日本ハムが決められるかどうか、今日の試合の流れを見ると怪しくなってきた。短期決戦は本当に難しい」

ノムさんは、日本ハムの前に、「優勝チームとして勝たなきゃいけない」という重圧が立ちはだかると考える。1973年から82年まで、パ・リーグでは前期・後期の2シーズン制が敷かれていた。73年、ノムさんが在籍していた南海は前期で優勝。後期優勝の阪急とのプレーオフを勝ち抜き、日本シリーズに進出した。今の日本ハムの状況は、当時の阪急とダブって見えるという。「当時の南海は大して強くもなく、前期で優勝したけれど、シーズントータルでは3位の成績だった。対して阪急は勝って当たり前という状況。ところが、出てくるバッター、出てくるバッターがコチコチに硬くなっていた。試合中にキャッチャーをやりながら『これはいけそうだな』と思ったもんだよ」

日本シリーズに進出するのは、どちらのチームか。現時点でノムさんは「ソフトバンクが行きそうな気がする」と予想する。「ペナントレースで2位だったから気が楽なんですよ。言葉は悪いけれど、おまけみたいなものだから。ソフトバンクからしてみたら『勝っていいの?』っていう感じですよ。逆に日本ハムは今日負けたことによって、明日は余計に硬くなるんじゃない?大谷の活躍は文句ない。だからこそ、やっぱり中田翔が頑張らなきゃだめだよ。日本ハムのキーマンは中田だね」


※野村元監督のコメントの詳細は、今夜0:30から放映の『S☆1』(TBS系)「ノムさんのぼやき解説」コーナーをご覧ください。