過去に指導したアトラス氏、40年前のタイソンのボクシング初試合を証言 エキシビションマッチでの復帰へ向けて調整を進めているボクシングの元ヘビー級3団体王者マイク・タイソン(米国)。53歳での復帰は各方面から大きな注目を集めているが、過去に指…

過去に指導したアトラス氏、40年前のタイソンのボクシング初試合を証言

 エキシビションマッチでの復帰へ向けて調整を進めているボクシングの元ヘビー級3団体王者マイク・タイソン(米国)。53歳での復帰は各方面から大きな注目を集めているが、過去に指導していたテディ・アトラス氏(米国)は、タイソンが13歳の時に17歳の相手をKOした初試合を回顧。「マイク・タイソン伝説の始まりだった」と語っている。

 40年前の伝説は今も脳裏に焼き付いている。英紙「ザ・サン」はアトラス氏がポッドキャストで語った内容を引用して記事を掲載。「13歳で迎えた初めての試合で17歳をノックアウト後、リングで派手に乱闘」と紹介している。

 記事によると、当時タイソンを指導していたアトラス氏が最初の試合を組んだ時、13歳のタイソンは「すでに14ストーン(約88キロ)もあった」とされている。規格外の肉体だったが「運営側は10代前半のタイソンを拒んだため、彼のトレーナーは18歳だと偽らなければならなかった」と、年齢を偽って試合に出場したと伝えられている。

 アトラス氏によると、エキシビションとして行われた試合でタイソンは17歳の相手をKO。衝撃の一瞬をこう表現している。

「バン、バン、バンとコンビネーションを打った。3つのコンビネーションだ。そして突然、ロープに打ちつけ、相手に傷をつけた。左フックを見舞うと、相手の頭はこうなって(後ろ側にねじられて)、体もこうなって(ふらついて)、リングの外に倒れ込んだ。マウスピースは20メートルくらい吹っ飛んだ。マイク・タイソン伝説の始まりだった」

 衝撃の“デビュー戦”はこれで終わらなかった。KO後、相手のコーチがリングに上がってタイソンを襲ったのだという。

「私もすぐに(リングに)上がった。私は彼(マイク)の父であり、兄だったからだ。相手コーチとつかみ合いになった。マイクはまだ子どもだったから『何が起きたんだ?』と聞いてきたが、私は『何でもない、何でもない』と答えた」

 こう語ったというアトラス氏。若かりし頃から世界に名を轟かせたタイソンだが、13歳の頃からその片鱗を見せつけていたようだ。(THE ANSWER編集部)