現在テニスの世界ランキング17位、過去最高3位のスタン・ワウリンカ(スイス)の2020年シーズンは、「全豪オープン」での準々決勝進出から始まった。テニスツアーが中断されてしまっている間もワウリ…

現在テニスの世界ランキング17位、過去最高3位のスタン・ワウリンカ(スイス)の2020年シーズンは、「全豪オープン」での準々決勝進出から始まった。テニスツアーが中断されてしまっている間もワウリンカは彼らしく全力で楽しんでいた。6月に入ったら本格的なトレーニングも再開する予定のようだ。【動画】ワウリンカのベストショット10選!

各地でロックダウンが緩和される中、テニスの再開について意見が活発に交わされるようになってきた。ツアーが再開されても、主催者らは大会を無観客で行うことを余儀なくされるだろう。人から人へのウイルス感染を防ぐため、ソーシャル・ディスタンスが日常の光景となりつつあるからである。

3度のグランドスラム優勝経験を持つワウリンカは、このパンデミックの異常な時期にテニスを再開するのであれば、無観客試合しか選択肢はないと考えているようだ。ウェブメディア Essentially Sportsが伝えている。

「もちろん、観客がいないのは寂しいよ。ただ僕の意見では、現時点では観客なしで大会を再開するべきだ。そうせざるを得ない。たとえ観客がいなくても、大会を行う可能性があるということ自体がすでに明るい兆しさ。ファンや選手、それに運営団体にとってもね」

ワウリンカは、まだテニスのトレーニングを完全には再開していない。焦らずに、身体を万全の状態に仕上げることに精力的に取り組んでいる。

6月に、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)は故郷セルビアで開催する「アドリア・ツアー」に出場する予定で、ワウリンカをこの大会に招待した。しかし、ワウリンカは現時点で怪我というリスクを負いたくないとジョコビッチの申し出を断った。同時に、身体の状態が出来上がっていないことを認めた。

「スイスや国外でプレーするオファーはいくつももらったし、ノバクが主催するセルビアでの大会にも招待された。でも今現在、僕はテニスを完全に再開したわけではない。6月からはよりハードなトレーニングするつもりだ。試合に出られるような身体の状態でない限り、プレーして怪我をするリスクを冒したくない、というのが僕の考えだ」

ワウリンカが最後に優勝したのは2017年の「ATP250 ジュネーブ」でのこと。昨年は「ATP500 ロッテルダム」と「ATP250 アントワープ」で決勝に進出している。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「全豪オープン」でのワウリンカ

(Photo by Daniel Pockett/Getty Images)