振付師として活躍するボブリン氏が地元紙に羽生の印象語る

 新型コロナウイルス感染拡大によって3月の世界選手権が中止となり、シーズンに幕を下ろしたフィギュアスケート界。1981年欧州選手権王者イゴール・ボブリン氏(ロシア)は、過去に指導したことのある五輪連覇王者・羽生結弦(ANA)について「唯一無二」と絶賛。「彼の顔を見てください」と表情にも着目している。ロシアスポーツ紙「スポルトエクスプレス」が報じている。

 引退後は指導者、振付師として活動している66歳のボブリン氏。同紙のインタビューで「あなたはソチ五輪まで、神秘的なオーラを出すユヅル・ハニュウとともに仕事をしていました。彼はあなたにはどう見えましたか?」と質問され、こう話している。

「彼は何度かモスクワに来ましたが、その時はロシア語を話さず、英語を少し話すだけでした。しかし、私はいつも彼の目の中に疑問が存在するのを見ていました。彼は滑った後、視線で『どこが正しいの? どこが間違っているの?』とすでに尋ねていました。彼は常に成長したがっていました。200、300のジャンプを跳ぶことはできても、その後に無関心な状態が始まる。人は単調なものに飽きます。願望がスケーターにとって一番重要なのです」

 羽生はソチ、平昌と2大会連続で五輪金メダルを獲得。今年2月の四大陸選手権で優勝し、ジュニア&シニアの主要国際大会を完全制覇する「スーパースラム」という男子初の快挙も達成した。成し遂げてきた偉業の裏には、飽くなき探求心があるとボブリン氏は考えているようだ。

ボブリン氏が「才能」と感じた羽生の力は…

 ボブリン氏は続けて、「ハニュウは唯一無二の存在のままで、彼のようなスケーターはすぐには現れません」と絶賛。その理由をこう語っている。

「(他の)すべての人が彼のようにフィギュアスケートを愛せるわけではありません。彼のプログラムは今まで私に感動の涙を呼び起こしてきました。彼の顔を見てください。彼は自制した生活を送っているがゆえに、表情を変えることすらせずに多くの感情を表現することができます。それは才能です」

 フィギュア界に幾度となく感動を届けてきた羽生の競技に対する情熱、卓越した表現力に、ボブリン氏も感服している。(THE ANSWER編集部)