本来なら今週行われている予定だった「全仏オープン」。今年は新型コロナウイルスの影響のため9月へ延期となったが、ATP(男子プロテニス協会)が過去の同大会での出来事について振り返っている。今回振り返っているのは、ラファエル・ナダル(スペイン)…

本来なら今週行われている予定だった「全仏オープン」。今年は新型コロナウイルスの影響のため9月へ延期となったが、ATP(男子プロテニス協会)が過去の同大会での出来事について振り返っている。今回振り返っているのは、ラファエル・ナダル(スペイン)が「全仏オープン」で初めて試合が第5セットまでもつれ込んだ時のことだ。【動画】ジョコビッチも膝から崩れ落ちる!ナダルの絶対に諦めない闘志溢れるプレー

「全仏オープン」でのナダルはテニス史上最強と言っても過言ではない。これまで93勝2敗、12度の優勝を飾っており、テニス史の中では今後破られる可能性が最も低いと言える記録だ。

しかしそんなナダルでも、「全仏オープン」で第5セットにもつれ込む試合をしたことがある。それが2011年の1回戦、ジョン・イズナー(アメリカ)との試合だ。

それまでナダルは「全仏オープン」に6度出場して5度優勝、38勝1敗と、既に強さを見せつけていた。

しかしその1回戦。第1セットは奪ったものの、イズナーのビッグサーブの前に第2・3セットをタイブレークの末落としてしまう。同大会では例がない、前年優勝者が1回戦で姿を消す番狂わせの可能性が高まった。

それでもナダルは持ち直し、6-4、6(2)-7、6(2)-7、6-2、6-4、試合時間4時間1分で初戦を突破。最終的にこの年も優勝を飾っている。

当時ナダルは「まるで(サッカーの)PK戦のようだったよ。今のところ、イズナーのサーブはほとんど止められない。タイブレークでは、常に大きなプレッシャーの中でプレーしているんだよ」「彼はミスを許さないプレーをしてくるから、ジョンとの試合はいつも接戦になるんだ」と語っていた。

一方のイズナーは「第4・5セットのプレーは... あんなテニスは見たことがなかったよ」と脱帽していた。

またナダルは2013年大会の準決勝、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)戦でも第5セットまでもつれ込んだことがある。その時も6-4、3-6、6-1、6(3)-7、9-7で勝利し、最終的に優勝していた。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2011年「全仏オープン」でのナダル

(Photo by liewig christian/Corbis via Getty Images)