スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―2年前の「5・25」、井上の衝撃KO 新型コロナウイルスの感染拡大は収束の兆しをみせ、緊急事態宣言も全面解除された。それでも多くのスポーツイベントが再開するまでには今しばらく時間がかかる。スポー…

スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―2年前の「5・25」、井上の衝撃KO

 新型コロナウイルスの感染拡大は収束の兆しをみせ、緊急事態宣言も全面解除された。それでも多くのスポーツイベントが再開するまでには今しばらく時間がかかる。スポーツロスに嘆くファンへ向け、過去の様々な競技で盛り上がったシーンを「名珍場面特別編」としてプレーバック。今回はボクシングのWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)の112秒KOだ。2年前の5月25日、WBA同級タイトルマッチで当時の王者ジェイミー・マクドネル(英国)に初回1分52秒でTKO勝ち。3階級制覇の偉業を見事に果たした。10年間、無敗を誇ったマクドネルもモンスターの強さに「脱帽するよ」と潔く完敗を認めていた。

 モンスターはバンタム級に移ってもモンスターだった。10年間、無敗を守った英国の王者マクドネルが手も足も出なかった。井上はいきなり強烈な左ボディでダウンを奪うとエンジン全開。ロープ際に追い詰めると怒涛のラッシュでマクドネルがキャンバスに崩れ落ちた。茫然自失の表情の王者にレフェリーがストップをかけ、初回1分52秒で3階級制覇を達成した。

 スーパーフライ級では統一戦を熱望しながらも対戦相手に避けられ、強すぎる王者の悲哀を味わった井上相手に、勇敢にも敵地・日本に乗り込んできたマクドネル。試合後も英国紳士らしさを見せた。

「私はナオヤ・イノウエに脱帽する。彼は偉大なチャンピオンだ。彼はもっと偉大なことを成し遂げるだろう」

 英紙「デイリー・エクスプレス」の記事によると、3階級制覇を達成した井上の強さに賛辞の言葉を送り、新王者に対して今後の栄光を予言していた。

 井上はここからバンタム級でもモンスター街道をひた走り、秋に開幕したワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)でも並居る強豪を撃破し、バンタム級最強の座についた。(THE ANSWER編集部)