中国・上海で開催されている「上海ロレックス・マスターズ」(ATP1000/10月9~16日/賞金総額545万2985ドル/ハードコート)のシングルス2回戦で、世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)がファビオ・フォニーニ(イタリア)を…
中国・上海で開催されている「上海ロレックス・マスターズ」(ATP1000/10月9~16日/賞金総額545万2985ドル/ハードコート)のシングルス2回戦で、世界1位のノバク・ジョコビッチ(セルビア)がファビオ・フォニーニ(イタリア)を6-3 6-3で下し、故障による1ヵ月の休養を経て、勝利の復帰を果たした。
肘の故障のため、先週のチャイナ・オープンへの出場を取り消していたジョコビッチは、全米オープン決勝でスタン・ワウリンカ(スイス)に敗れて以来、一試合もプレーしていなかった。
実際、ジョコビッチはこの上海での復帰戦で、やや錆びついたプレーを見せている。彼は4本のダブルフォールトと18本のアンフォーストエラーをおかし、ウィナーは13本だけだった。だが、よりいっそう不安定だったフォニーニを倒すには何の問題もなかった。フォニーニのほうは40本ものアンフォーストエラーをおかしたのである。
フランスの第8シード、ガエル・モンフィスと第9シードのジョーウィルフリード・ツォンガのふたりも3回戦に駒を進めた。モンフィスはケビン・アンダーソン(南アフリカ)を7-6(4) 6-3で、ツォンガはヤンコ・ティプサレビッチ(セルビア)を6-3 7-6(6)で、それぞれタイブレークを含むストレートセットで破っている。
一方、第8シードのマリン・チリッチ(クロアチア)は初戦の2回戦で、19歳のアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)に3-6 6-3 6-2で敗れた。
そのほか、この日は1回戦10試合が行われた。
元全米チャンピオンのファン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)は徐々に調子を落とし、第3セットの第11ゲームをブレークされて、第11シードのダビド・ゴファン(ベルギー)に6-4 3-6 5-7で敗れた。ゴファンは先週の東京・楽天ジャパンオープンの準優勝者だ。
過去数年、キャリアを脅かしさえした手首の故障に苦しみ、手術を経てカムバックしたデル ポトロは、リオ五輪で銀メダルを獲り、全米オープンで準々決勝に進出した、よい勢いをキープしようと努めていた。
「試合の終わりの重要な瞬間に、僕はフォアハンドでいくつかのミスをおかし、そこで彼は勝つためのチャンスをつかんだのだと思う」とデル ポトロ。「でも僕にとっては、今季は素晴らしいシーズンだった。多くの故障のあと、僕はいいカムバックを果たそうと努めているのであって、今日の敗戦は、ただの一試合に過ぎない」。
第12シードのニック・キリオス(オーストラリア)は、サム・クエリー(アメリカ)を6-4 6-4で倒し、先週の楽天ジャパンオープンで今年3度目のタイトルを獲ったあとの、素早い切り替えを行った。
「今日はすごく疲れを感じた。昨日あまりよく眠れなくて、その前の日には、(東京から移動して)当然ながら寝るのが遅くなったから」とキリオスは言った。「ただただきつかったよ」。
1回戦で敗れたシード選手はふたりだ。第10シードのダビド・フェレール(スペイン)は、同胞のフェリシアーノ・ロペスに6-7(3) 6-4 6-7(4)で競り負け、第14シードのリシャール・ガスケ(フランス)はグリゴール・ディミトロフ(ブルガリア)に4-6 4-6で敗れた。ディミトロフは、先週のチャイナ・オープンで準優勝したばかりだ。
バーナード・トミック(オーストラリア)は腹筋の痛みのため、第15シードのロベルト・バウティスタ アグート(スペイン)との試合を、3-6 0-3で途中棄権した。トミックによれば、痛めていた腹筋の状態がチャイナ・オープンのダブルスで決勝に進出した過程で悪化したのだという。
錦織圭(日清食品)が欠場した今大会で、3度目の挑戦で初めて予選を突破し、日本勢唯一の本戦出場を果たした杉田祐一(三菱電機)は、1回戦でマルセル・グラノイェルス(スペイン)に5-7 6-7(2)で敗れている。 (C)AP(テニスマガジン)