東京・有明で開催された「楽天ジャパンオープン」(ATP500/本戦10月3~9日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/賞金総額136万8605ドル/ハードコート)のシングルス決勝で、第6シードのニック・キリオス(オースト…

 東京・有明で開催された「楽天ジャパンオープン」(ATP500/本戦10月3~9日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/賞金総額136万8605ドル/ハードコート)のシングルス決勝で、第6シードのニック・キリオス(オーストラリア)が第5シードのダビド・ゴファン(ベルギー)に逆転勝ちをおさめ、今年3つ目にして最大のタイトルを手に入れた。  ビッグサーブで知られるキリオスは、3セットでわずか3ゲームしかブレークが成立しなかった非常に拮抗したこの試合を4-6 6-3 7-5で制した。  ゴファンは第2セット第3ゲームのキリオスのサービスゲームで0-40とし、そのあと5つのブレークポイントをいずれもつかめなかったことを悔やんだだろう。キリオスは3本のサービスエースの力を借りてこのゲームをキープし、その勢いに乗って次のゲームでブレークを果たしたのだった。  キリオスがこの日記録した25本のサービスエースのうち21本を最後の2セットで決めたことが示すように、キリオスのサービス力が勝負を分けるものとなった。  反対に、ゴファンのサービスは第3セットで崩れた。彼はそこで6回、ダブルフォールトをおかしたのである。

 キリオスの最後のポイントは、センターへのサービスエースだった。  「第1セットのキリオスは、第2、第3セットで見せたようなサービスを打っていなかった」と、試合後のゴファン。「それから、彼は正確さをともなう時速215kmのサービスを打つようになっていった。僕は自分のサービスゲームを確実にキープしてチャンスを待たなければならなかったが、僕はそのチャンスをつかめなかった」。  ゴファンはまた、「彼は長いラリーをしたくないと思っていたから、セカンドサービスでも強く打とうとしていた」とも言い添えた。「彼は勝ちたければいいサービスを打たなければいけないことを知っており、それを彼は実際にやった。サービスは彼の最良の武器だからね」。  両者が試合の手綱をつかむための多くのチャンスを手にしていた。ゴファンは手にした12回のブレークポイントのうち、ものにしたのは1回。対してキリオスは13回のブレークポイントのうち2回ブレークに成功した。  「多くの長いラリーがある、肉体的にかなり厳しい試合だった」とキリオス。「今日はリターンがよかったから、多くのブレークポイントを手にすることができた。もし僕らのどちらかが、手にしたブレークポイントをもっとものにしていたら、この試合はどちらにとってももっとずっと楽なものになっていただろう。勝負を分けたのは、わずかなポイントだった」。  ダブルス決勝はマルセル・グラノイェルス(スペイン)とマルチン・マトコウスキ(ポーランド)のペアが、第2シードのレイブン・クラーセン(南アフリカ)とラジーブ・ラム(アメリカ)のペアを6-2 7-6(4)で下して優勝した。(C)AP