5月24日、東京競馬場で牝馬クラシックの第2弾、GⅠオークス(芝2400m)が行なわれる。 クラシック初戦のGⅠ桜…
5月24日、東京競馬場で牝馬クラシックの第2弾、GⅠオークス(芝2400m)が行なわれる。
クラシック初戦のGⅠ桜花賞(阪神/芝1600m)は、2番人気デアリングタクトが重馬場を苦にせず豪快な差し切りで優勝。同馬は父がGⅠ菊花賞(京都/芝3000m)、GⅠジャパンC(東京/芝2400m)を勝ったエピファネイアなので、距離延長でも有力視される。
だがここにきて、さらに魅力的な血統背景を持つ新星デゼル(牝3歳/栗東・友道康夫厩舎)が台頭してきた。

前走のスイートピーSを制したデゼル
デゼルのデビューは3月15日と遅かった。その初陣の3歳未勝利(阪神/芝1800m)はスタートで出遅れて道中は後方を進んだが、徐々にポジションを上げ、直線に入ると馬群を割るようにグイグイと伸びて差し切り。ゴール前では手綱を抑える余裕さえあった。続く前走のスイートピーS(東京/芝1800m)も後方からの競馬に。しかし直線で大外に持ち出すと、残り200m付近から他馬を圧倒する鋭い末脚を繰り出して差し切った。上がり3Fは32秒5という、驚異の瞬発力を見せつけた。
スイートピーSは、オークスの前哨戦としてはそれほど相性がいいレースではないものの、2006年にはデゼル同様に遅いデビュー(2月26日)だったカワカミプリンセスが、スイートピーS勝利からオークス馬となった。また、デゼルと同じ社台ファーム生産のディープインパクト産駒で、昨年のスイートピーS勝ち馬カレンブーケドールは、オークスでタイム差なしの2着と好走。その後もGⅠ秋華賞(京都/芝2000m)、GⅠジャパンCで2着に入っている。
父ディープインパクトの産駒は、2012年ジェンティルドンナ、2015年ミッキークイーン、2016年シンハライト、2019年ラヴズオンリーユーと、オークスを4勝。さらに2着馬が4頭、3着馬が3頭と得意にしているレースだ。母アヴニールセルタンは、2013年のGⅠ仏1000ギニー(芝1600m)、GⅠ仏オークス(芝2100m)を勝った名牝。数々の名牝が揃う社台ファームでも、トップクラスの良血馬と言えるだろう。
社台ファームで母が仏オークス馬といえば、2017年の勝ち馬ソウルスターリング(父フランケル、母スタセリタ)がいる。社台ファームは、今年の3歳世代ではGⅢ毎日杯(阪神/芝1800m)を勝った牡馬のサトノインプレッサも、母サプレザが英GⅠサンチャリオットS(芝1600m)を勝った良血馬だ。
GⅠ天皇賞・春(京都/芝3200m)で2着に激走したスティッフェリオも、母シリアスアティテュードが英GⅠチェヴァリーパークS(芝1200m)勝ち馬という血統。最近、欧州のGⅠ牝馬を母に持つ活躍馬が目立っている。
アヴニールセルタンは昨年4月3日に8歳の若さでこの世を去った。産駒はデゼルと、1歳下の全妹オヌールの2頭しか出せなかった。その血を繋ぐためにも、デゼルにはいい走りを期待したい。
世界的良血馬のデゼルに対し、日本的な血統馬ウインマイティー(牝3歳/栗東・五十嵐忠男厩舎)も挙げておきたい。
父ゴールドシップは皐月賞などGⅠ6勝の名馬で、この3歳世代が初年度産駒。母アオバコリンは、今年5月1日に急逝した船橋・佐藤賢二調教師の管理馬で、JpnⅢTCK女王杯(大井/ダート2000m)3着など交流重賞でも好走した実力馬だ。
日本的なイメージの血統だが、遡ると5代母ナタシュカが、2000年のオークス勝ち馬シルクプリマドンナの3代母という血統背景がある。これまで6戦して2000mが最長だが、ゴールドシップの血から距離延長はプラス材料になりそうなだけに、激走に期待したい。
以上、今年のオークスはデゼルとウインマイティーの2頭に注目する。