スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―18年夏の甲子園に欧州メディアが密着 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、…
スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―18年夏の甲子園に欧州メディアが密着
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのスポーツイベントが延期、中止を余儀なくされている。スポーツロスに嘆くファンへ向け、過去の様々な競技で盛り上がったシーンを「名珍場面特別編」としてプレーバック。今回は、2018年夏の甲子園で野球が盛んではない欧州メディアが注目した記事を再度紹介。ジャーナリストが聖地に密着取材を敢行し、「日本人の野球への熱狂的な愛」と題してレポートしていた。
大阪桐蔭の史上初となる2度目の春夏連覇で幕を閉じた18年夏の第100回全国高校野球選手権記念大会。100回という大きな節目を迎えた日本の風物詩に異例の密着を試みたのは、ドイツ公共国際放送局「ドイチェ・ヴェレ」だった。
「日本人の野球への熱狂的な愛」と題した特集。「日本における高校野球は一大行事。先日開催された甲子園大会の期間中、プロチームが使う球場はティーンエイジャーを見る観客で溢れ返った」と記し、ライターのカイ・ダムバッハ氏がレポートしていた。
記事は大会で撮られた10枚の写真とともに展開。「野球のために一つに」と紹介された最初の項目では、大会の概要について「日本全国約4000校が参加。このトーナメントはトップレベルの高校球児の品評会となるだけでなく、地元の学校を応援することで人々を一つのコミュニティに結びつける」と言及していた。
そして、出場には各都道府県の地方大会を制する必要があるとした上で「泥臭く」との項目を展開。選手はチームのために全力を尽くすことを求められるとし、「それは丸刈りにし、(自らが)犠牲になるバントを喜び、一塁ベースにヘッドスライディングすることを意味する。チームのために全身全霊を尽くすのだ」と球児の全力プレーを紹介していた。
「甲子園は涙を流す場所だ。地方大会であれ、甲子園であれ、負けたら彼らは泣く」
また、毎年議論となる投手の負担についても言及。「負担の大きいピッチャー」として、ベンチ入りは18人のみで「これはエースピッチャーは数試合連投することを意味しており、彼らはその過程で腕(肩)を壊していく。フィールドに立つ者、そしてスタンドにいる者の全てが常に大きなリスペクトを払っている」と評していた。
ほかにも甲子園で活躍することによりプロのスカウトの目に留まる可能性が大きくなること、「聖地」として位置づけられる大会に出場した証として負けたチームは土を持ち帰ることなど独特の文化を紹介。そして「野球で流す涙」とした項目では最も高校野球らしいシーンについて説明を加えていた。
「甲子園は涙を流す場所だ。地方大会であれ、甲子園であれ、負けたら彼らは泣く。日本の元祖“野球の神様”飛田穂洲はこう言った。『負けた時ですら涙が出ないのは、それほど堪えていないからだ』」。「学生野球の父」と言われる野球界の偉人の言葉を引用しながら「球児の涙」についてもレポートしていた。
ダムバッハ氏のツイッターを見ると6月に来日し、甲子園も連日観戦した様子。その中から実際に目で見て印象的に残ったことをピックアップしたのだろう。いずれも日本の高校野球ファンにとっては当たり前のことかもしれないが、外国人からすれば違った見方もある。そんな興味を抱かせるほど、日本の高校野球は独自の文化として成り立っているようだ。
新型コロナウイルスの影響で、日本高野連は今年の夏の甲子園中止を決めた。夏の中止は米騒動の1918年、戦局が深刻化した41年に次ぐ79年ぶり3度目、戦後では初となる。戦時中の中断を除けば、史上初の春夏連続の中止となった。(THE ANSWER編集部)