母国を騒がせた15歳の電撃的な移籍劇の真相とは?

 フィギュアスケートのアレクサンドラ・トルソワ(ロシア)はコーチのエテリ・トゥトベリーゼ氏のもとを離れ、エフゲニー・プルシェンコ氏に師事することになった。フィギュア界を驚かせた電撃移籍について、ロシアのインターネットサイト「figureskating-online.com」などのインタビューに答えている。

 なぜ15歳の少女は、シニア2年目を前にコーチを変えるという大胆な決断を下したのか。トルソワはインタビューでその理由を明かしている。

 まずトルソワは「コーチの変更が重大なステップだというのは知っています。ロシアでは、この問題はこんなにも多くの感情や議論、はては非難や侮辱的な言動さえ呼び起こします。私が知る限り、他国ではここまでの大きな議論にはなりません。これだけ感情的になるのは、多分、私たちの国でそれだけフィギュアスケートが愛されているからです」と語っている。

 ロシアではこうした移籍騒動が起きるたびに、まるでワイドショーのような虚実入り混じった報道合戦が起きるが、トルソワにとっては決してネガティブなものではないという。

「こうした愛情は私にとって、とても貴重なものです。そして私は熟考した結果、次のステップを踏み出す時が来たと感じました。私はこの一歩が正しいものであると確信しています、なぜなら一切、ためらうことも疑うこともなく自覚してそれを行っているからです」

「プルシェンコ氏には私をとても引きつける芸術家気質がある」

 トルソワにとっては、決して迷うことのない決断だったようだ。ではその移籍先がなぜプルシェンコ氏のアカデミーだったのだろうか。現役時代の輝かしい実績があれ、コーチとしては経験不足だとインタビュアーは指摘しているが、これに対して、トルソワは毅然と答えている。

「私がプルシェンコ氏に師事することを決めたのは、彼が素晴らしいアスリートだからではありません、もちろんそれは忘れてはいけませんが」と前置きしたうえで、「私にとって彼は何をおいてもまず第一に、優れた人物で、それが何よりも重要です。彼はつらい経験をくぐり抜けてきました。そして最も重要なことは、彼はいつも勝利者であり続けながら、決して制度(ルール)に負けなかったことです。そのうえ、プルシェンコ氏には私をとても引きつける深い芸術家気質があります」と人間性に惹かれたことを明かしている。

 数々の名選手を育ててきたトゥトベリーゼ氏の下を離れ、コーチとしてはまだキャリアの浅い“皇帝”に師事することを選んだトルソワ。15歳の決断が今後のキャリアにどう影響するのか注目したい。(THE ANSWER編集部)