今季は終盤戦までプレーオフ進出を争ったマリナーズ。最後はワイルドカード圏内まで3ゲーム差でシーズンを終えたものの、来季につながるシーズンとなった。青木宣親外野手と李大浩内野手はフリーエージェント(FA)となる予定で、マリナーズと再契約を結ぶ…

今季は終盤戦までプレーオフ進出を争ったマリナーズ。最後はワイルドカード圏内まで3ゲーム差でシーズンを終えたものの、来季につながるシーズンとなった。青木宣親外野手と李大浩内野手はフリーエージェント(FA)となる予定で、マリナーズと再契約を結ぶか注目が集まっている。

■岩隈は契約自動更新、青木は自動更新ならずも終盤の活躍で残留の可能性?

 今季は終盤戦までプレーオフ進出を争ったマリナーズ。最後はワイルドカード圏内まで3ゲーム差でシーズンを終えたものの、来季につながるシーズンとなった。

 今季33試合先発で16勝12敗とフル稼働した岩隈久志投手は、シーズン199イニングを投げたため、来季の契約は自動更新に。162イニング以上投げれば自動更新となるオプションが付いていた。一方で、同じNPB出身選手では青木宣親外野手と李大浩内野手はフリーエージェント(FA)となる予定で、マリナーズと再契約を結ぶか注目が集まっている。

 青木は480打席に達すれば来季は550万ドル(約5億6700万円)の契約が自動更新となるオプションが付いていたが、8月下旬のマイナー落ちも響いて467打席でシーズンを終えた。しかし、プレーオフ争いを繰り広げたシーズン終盤に活躍。9月は打率.371、出塁率.429と存在感を見せたため、FA後に再契約になる可能性も出ている。打率は最終的には.283まで回復した。

 移籍情報サイトの「トレードルーマーズ」は、同じくFAとなるグティエレスと再契約を結ぶ可能性に言及しつつ、青木の残留についても指摘。「マリナーズは青木宣親との再契約にも興味を持っているが、グティエレスや球団がオプションを行使すると見られるセス・スミスらと役割が重なることも考えられる。ダットン(地元紙「タコマ・ニューストリビューン」の番記者)はこの状況から、青木の復帰が確実となった場合、スミスをトレード要員にするかもしれないとしている」としている。

■李大浩は「最低限の用意」として「適任」

 また、李大浩はマイナー契約でマリナーズに入団しながら、春季キャンプで結果を残して開幕メジャーを勝ち取った。左打者のリンドとの併用でシーズン序盤は活躍しながら、その後は失速してマイナー落ちも経験するなど、最終的には打率.253、14本塁打、49打点でフィニッシュ。それでも、チーム内での評価は決して低くない。

 地元紙「タコマ・ニューストリビューン」は「(必要なのは)右打ちの一塁手」と指摘。まずは、「マリナーズはFAとなるアダム・リンドに代えて、ヴォーゲルバックの起用に踏み切るかもしれない。対右投手用の一塁手からレギュラーとして育つことがチームの希望だ」と23歳の左打者の成長が必要だと伝えている。今年のように、相手投手の右左によって選手を使い分けることはしないかもしれないという。

 一方で、「最低限の用意をしておかなければならない」とも言及。「右打ちの一塁手で、併用要員以上の実力を備えた選手を。その適任は李大浩だろう。彼は契約に基づき今オフFAとなる」。マリナーズは再契約に動くことになりそうだが、出場機会が限られる起用法を李大浩がどう考えるかもポイントになりそうだ。

 来季もNPB出身の3人がそろってマリナーズでプレーオフ進出を目指すのか、それとも別の道を選ぶのか。オフの動きに注目が集まる。