本来なら「ATP1000 ローマ」が行われている予定だったこの時期。今年は新型コロナウイルスの影響のため行われていないが、ATP(男子プロテニス協会)が2005年大会の名試合を振り返っている。それは男子シングルス決勝の、ラファエル・ナダル(…

本来なら「ATP1000 ローマ」が行われている予定だったこの時期。今年は新型コロナウイルスの影響のため行われていないが、ATP(男子プロテニス協会)が2005年大会の名試合を振り返っている。

それは男子シングルス決勝の、ラファエル・ナダル(スペイン)対ギレルモ・コリア(アルゼンチン)。

当時ナダルはまだ18歳。同年に「全仏オープン」にて初出場での優勝を飾る直前だった。ただナダルは既に同年4月の「ATP1000 モンテカルロ」で初めてのビッグタイトルを獲得しており、世界7位となっていた。

当時のマスターズ1000大会の決勝は、5セットマッチ。一進一退が続き、第5セットへ突入するが、ナダルはその序盤でゲームカウント0-3と追い詰められる。しかし追いついてタイブレークに持ち込むと、最終的に6-4、3-6、6-3、4-6、7-6(6)で同大会初優勝を飾った。試合時間は5時間14分と、太陽が明るいうちに始まった試合だったが、決する頃には完全に夜になっていた。また総獲得ポイントは190対188と、わずか2ポイント差のまさしく死闘だった。

ナダルは当時「第5セットで0-3となった時、僕のエネルギーは尽きていた。だからこそ観客の応援が重要だったと思う」とコメント。

一方の敗れたコリアは「たった2ポイント差で負けるために5時間走り回ったのだから、あまり満足していないよ。とてもガッカリだ」「でも当たり前のことだけれど、素晴らしい試合をしたトッププレーヤーに負けたんだ」と語っている。

ナダルはこの年、なんと11個ものタイトルを獲得。そのうち5個がビッグタイトルだった。

またナダルはこの「ATP1000 ローマ」で2005年から3連覇したのち、2009年、2010年、2012年、2013年、2018年、2019年と、現時点で9度制覇している。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2005年「ATP1000 ローマ」で優勝した時のナダル

(Photo by Ian Walton/Getty Images)