「最も困難な一戦」に続き「最も楽しかった戦い」も井上戦、ドネアがピックアップ ボクシングの元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)はプロ46戦のキャリアで数々の実力者と対峙してきたが、「最も困難な戦い」としてWBAスーパー&…

「最も困難な一戦」に続き「最も楽しかった戦い」も井上戦、ドネアがピックアップ

 ボクシングの元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(フィリピン)はプロ46戦のキャリアで数々の実力者と対峙してきたが、「最も困難な戦い」としてWBAスーパー&IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)との一戦を挙げていた。今度は「最も楽しかった戦い」にも井上戦をピックアップ。米スポーツ専門局「ESPN」が報じている。

 ESPNでは「リング上で最も楽しかった戦いと、自分を際立たせた試合」を特集している。IBF世界ライト級王者テオフィモ・ロペス(米国)らとともに、ドネアにもアンケート。前回特集の「最も困難な戦い」には、昨年11月のワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級決勝の井上戦を選んでいたドネアだが、今回も同じ試合を選出している。

「最もタフな試合だったが、イノウエ戦と言わざるを得ないだろう。あれは楽しかった。もう一度やりたいんだ」

 ドネアはこう語ったという。12回の死闘の末に判定で敗れたが、ドラマ満載の名勝負だった。2回に左フックを被弾させると、井上はキャリア初の流血。鼻骨と眼窩底骨折を負ったが、11回に左ボディーでドネアからダウンを奪った。

最も困難かつ、最も楽しかった世紀の名勝負「ファイターとして…」

 ハイレベルな攻防により、海外メディアの年間最高試合に選出された一戦。敗れはしたものの、36歳で下馬評を覆すような強さを示し、「フィリピンの閃光」の健在ぶりも改めて評価されることになった。記事では、ドネアがこう語っている。

「ファイターとして、戦士として、あれは映画のファイトシーンのようだったんだ」

 最も困難かつ、最も楽しかった世紀の名勝負。試合終了のゴングが鳴った瞬間、抱擁を交わしていたドネアだけに、モンスター愛の溢れる激闘となった。(THE ANSWER編集部)