新型コロナウイルスの影響のため、現実的な再開の見込みが立っていないテニスツアー。ただATP(男子プロテニス協会)の会長であるアンドレア・ガウデンツィ氏は、2020年内の再開を諦めていないと有料テレビ局のEurosportが報じている。ロック…

新型コロナウイルスの影響のため、現実的な再開の見込みが立っていないテニスツアー。ただATP(男子プロテニス協会)の会長であるアンドレア・ガウデンツィ氏は、2020年内の再開を諦めていないと有料テレビ局のEurosportが報じている。ロックダウンが緩和された一部の国では、ローカルなテニス大会が開催され始めている。しかし、世界各国から選手たちが集まるツアーは、少なくとも7月12日までは中断することが決まっており、また実質的には再開の目途が立っていない。

世界2位のラファエル・ナダル(スペイン)も、地元紙に対し「年内に再開できることを願っているが、残念ながらそうはいかないだろう」「2020年は実質的に失われたものだと思う。来年にはまたスタートできればいいんだけれど。そうなることを心から願っているよ」と、年内の再開については悲観的な意見を述べ話題となった。

ただツアーが再開されなければ、多くの選手や関係者たちにとって経済事情が苦しい状況が続くこともあるため、ガウデンツィ氏は年内の再開を諦めていない。

ロイター通信によると、ガウデンツィ氏は「今すぐに中止と発表するのは賢明ではないだろう」「何が起こるかは誰にもわからない。楽観的な考え方を持ち続けていたい」とコメント。

また、今後の大会の開催可否の決断の時期についても言及している。

「"ウィンブルドン"後の7月の大会については5月15日を、8月の大会については6月1日を、それぞれ開催可否の決断の期限に設定した」「だから方針では6~8週間前に決定を下すことになるだろう。私の考えでは、それよりも早く決定を下すのは愚かなことだ」

次のグランドスラムとして8月31日から「全米オープン」が予定されているが、それについては「発表はもう少し後になるかもしれない。6月の初めになれば、アメリカの夏についての詳細がわかるだろう」としている。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「全米オープン」の会場の一つであるルイ・ アームストロング・スタジアム

(Photo by Julian Finney/Getty Images)