「楽天ジャパンオープン」(ATP500/本戦10月3~9日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/賞金総額136万8605ドル/ハードコート)のシングルス1回戦で、第3シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)がジ…

 「楽天ジャパンオープン」(ATP500/本戦10月3~9日/東京・有明コロシアムおよび有明テニスの森公園コート/賞金総額136万8605ドル/ハードコート)のシングルス1回戦で、第3シードのトマーシュ・ベルディヒ(チェコ)がジル・ミュラー(ルクセンブルク)に6-7(7) 1-6で敗れた。

 ベルディヒは先週の中国・深圳(ATP250/ハードコート)で今シーズン最初のタイトルを獲得したが、今大会は1回戦で敗退。これで6年連続で出場してきた男子トップ8による年末のATPツアー最終戦(イギリス・ロンドン/室内ハードコート)から一歩後退した。彼は出場を争うレースで現在9位につけている。

 2008年大会で優勝しているベルディヒは、第1セットの第6ゲームで3つのブレークポイントをつかんだが生かせず。さらにタイブレークでも最初にセットポイントをつかんだのはベルディヒだったが、これを逃してミュラーにセットを献上した。

 第2セットで0-3になるとベルディヒはトレーナーを呼んで臀部の治療を受けるが、その後も状況は変えられず、結局この試合でミュラーに12本のエースを許して敗れた。

 「第2セットの最初に、ここ数週間でプレーしすぎたというサインを感じた」とベルディヒ。

 ミュラーは今年2度目のファイナリストを目指しており、2回戦でマルコス・バグダティス(キプロス)と対戦する。

 第4シードのマリン・チリッチ(クロアチア)はフェルナンド・ベルダスコ(スペイン)を4-6 7-5 7-5のフルセットで破り、準々決勝に進んだ。

 前日にマリア・シャラポワ(ロシア)の薬物違反による出場停止処分が2年間から15ヵ月に短縮されたことについて、ミュラーとベルディヒに意見を求めると、「ドーピング検査で陽性反応の出た選手は誰でも処分を受けなければならない。処分の軽減はあったほうがいいか?僕は概してそうは思わないね」とミュラーは言った。「ほかのスポーツ選手に、(軽減されてしまうと)結局はたいしたことはなかったんだと思われてしまうからさ」。

 ベルディヒは薬の摂取について、選手たちはかなり慎重にならなければならないと言う。「僕が薬を摂取するときは毎回必ず、何度も複数の人間に確認してから飲むようにしている」と言い、「最終的には、自分が選手で自分がアスリート。検査を受けるのも自分。自分がドーピング検査の対象なんだから、自分が口にするものはいつもチェックするんだ」。

 シャラポワに対して、もう少し同情を示したのはチリッチだ。彼は今回のシャラポワと同じことを経験している。2013年に彼は9ヵ月の出場停止処分を受けたが、のちに4ヵ月に軽減されたことがある。

  「僕はまったくフェアに扱われなかったよ」とチリッチ。「僕のケースでは、システムは間違っていなかったので、ミスをしたのは人だよ(検査官)。だから僕はCASに行ったんだ。彼らの判断は多くのケースではかなりフェアだとは思う。でも、このような事柄についてコメントするのは難しい。すべてのケースは異なるものだし、別々のものだからね」。(C)AP(テニスマガジン)