ロシアの名将スルツキー氏が中止となった世界選手権に言及

 フィギュアスケートの世界選手権は新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止となった。女子で有力選手を多く抱えるロシア勢にとっては特に無念の結果となったが、日本のスポーツファンにもゆかりがある意外な人物が“フィギュア愛”を明かしている。ロシアメディア「Sport24」が報じている。

 意外な人物が“フィギュア愛”を語った。本田圭佑が10年から4年間近く在籍したCSKAモスクワ時代に指揮官を務め、ロシア代表監督も経験したレオニード・スルツキー氏だ。現在は国内クラブのルビン・カザンで監督を務める同氏は「Sport24」のインタビューに登場し、フィギュアについて熱い思いを明かしている。

 競技のファン歴について、スルツキー氏は「ソビエト時代からです」と告白。祖母が熱烈なファンだった縁で、当時はフィギュアと限られたスポーツしかテレビで放送されなかったこともあり、どんなスポーツでも興味があった同氏も親しみを持つように。「とりわけ、フィギュアは我々(ロシア)の選手がとてもいい成績を残しているので熱中するようになった」という。

 そんな長年のフィギュアファンの同氏は、今季を席巻したアレクサンドラ・トルソワ、アリョーナ・コストルナヤ、アンナ・シェルバコワというロシアの天才3人娘について問われた。「彼女たちはトゥトベリーゼチームの手腕の中で、それぞれとても異なっています。彼女たちは互いに類似するロボットを作る必要がないことを分かっています。彼女たちはそれぞれの一番良いところを頼りにし、それに磨きをかけています」と指導者らしく、3人の個性を認めた上で、こう続ける。

「私はコストルナヤに優勝してほしかった」、16歳のGPファイナル女王を推したワケ

「私はその道の専門家ではありませんし、プロフェッショナルでもありませんが、私としては彼女たちそれぞれが好きです。世界選手権では、もし開催されていたら、彼女たちみんなを応援していたでしょうし、彼女たち3人が表彰台を独占していたらうれしかったでしょう。そして、大会が開催されていればもちろんそうなっていたでしょう。しかし、私はよりコストルナヤに優勝してほしかったです」

 開催されていれば3人で表彰台を独占していたと持論を語り、なかでもコストルナヤを推した理由について言及。「私が若かった時はフィギュアにおいて難しいエレメンツとともに芸術的才能、女性らしさ、そしてそのイメージがとても重要でした。そう、今のところ彼女は4回転ジャンプを持っていませんが、代わりに3回転アクセルを含めた彼女ができることすべてが輝いています。彼女はとても安定していて、女性らしいです」。長年のファンらしく、ジャンプだけじゃない魅力を語った。

「もしトルソワがミスなしで滑ったら、誰にもチャンスはありません。そう単純にチャンスはないです。何をしてもどうにもなりません。ですので、我々の他の女子スケーターたちはトルソワがジャンプで何かしらの失敗した時にチャンスを得ることになります。しかし、総合的なイメージを見ると、アリョーナ(コストルナヤの愛称)が私にとってより親しみがあります」

 このようにも語り、総合力の高さからコストルナヤの能力をとりわけ認めていた。16歳のコストルナヤは今季、グランプリ(GP)シリーズを連勝し、GPファイナルも制覇。年明けの欧州選手権も制し、主要舞台で表彰台を独占してきた天才3人娘の中でも特に安定感が際立っていた。そんな才能を競技が異なる名将も虜になっているようだ。(THE ANSWER編集部)