世界ランキング3位のドミニク・ティーム(オーストリア)は、テニス選手たちがソーシャル・ディスタンシングの指針を遵守しながらトレーニングを再開することを政府が許可したことを受け、4月下旬からオー…

世界ランキング3位のドミニク・ティーム(オーストリア)は、テニス選手たちがソーシャル・ディスタンシングの指針を遵守しながらトレーニングを再開することを政府が許可したことを受け、4月下旬からオーストリアで練習を再開したことを明かした。Tennis World USAが伝えている。ウィーンのアルトエアラーに練習拠点を移したティームは、同胞のデニス・ノバク(オーストリア)、セバスチャン・オフナー(オーストリア)、ユーリ・ロディオノフ(オーストリア)らと共に練習を行った。この施設には屋外クレーコートが13面あり、トライスキルヒェンのホールにはハードコートがある。

ティームは「少なくとも今後2,3年はここを拠点にしていたい。中期的には自分で屋外ハードコートを作るかどうかも考えている。そこにいるプロ選手たちにとって良い基盤を作ることができるような立場を目指しているんだ」と語っている。

ティームのマネージャーであるヘルウィグ・ストラカ氏は、今のところ本格的なトレーニングはしないと語った。「見ごたえのあるものにはならないよ。ゆっくり始めるんだ。いずれにしても、この状況は歓迎だ。トップ選手たちがまた本来の職業に戻る機会を得られるからね」

ティームの父であり、オーストリア選手たちのトレーニングを統率しているウォルフガング・ティーム氏は、「今難しいのは、目標を持つことだ。いつ試合が始まるかわからないからね。一度トレーニングをして、そのあとまた2週間何もしないことになるかもしれないけれど、やるしかない。年末まで練習できないと、試合には出られない」

ウォルフガング氏はまた、セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)のコーチであるパトリック・ムラトグルー氏が自身のテニス施設で開催することを提案している大会にティームが参加することを熱望していると言い、2020年シーズンが丸ごと中止されてしまっても驚かないと話した。

「アメリカでの大会はできないと思う。私の感覚だけどね。今年は大会が全く開催されないという事態も想像できる。そうなっても極端に驚きはしないよ。ヨーロッパでもう少しどうにかする余地が生まれたら、何かしら企画されるだろう。公式試合が行われるとは思わないけれど、ATPのポイントがつかない地域大会を作るようなことはあり得るんじゃないかな」

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「ATP500 リオデジャネイロ」でのティーム

(Photo by Buda Mendes/Getty Images)