昨年全仏ダブルス王者のケビン・クラビーツがアルバイト、その理由とは 新型コロナウイルスの影響でテニス界でも大会の中止が相次いでいる中、昨年の全仏オープン男子ダブルス覇者がアルバイトをすることになったようだ。仕事内容や28歳になって新たに始め…

昨年全仏ダブルス王者のケビン・クラビーツがアルバイト、その理由とは

 新型コロナウイルスの影響でテニス界でも大会の中止が相次いでいる中、昨年の全仏オープン男子ダブルス覇者がアルバイトをすることになったようだ。仕事内容や28歳になって新たに始めた理由について、ドイツ紙「ビルト」が報じている。

 同紙は「2019年全仏ダブルス王者! テニスのスター選手、スーパーで働く」の見出しで記事を掲載。報じられたのは、ドイツのケビン・クラビーツだった。昨年6月の全仏オープンでアンドレアス・ミースとダブルスを組んで初優勝。記事ではこう記されている。

「新型コロナウイルス感染拡大で試合のない期間、ケビン・クラビーツはスーパーマーケットで働いて生計を立てている。週刊誌『シュピーゲル』に対し『数週間前からディスカウントスーパーでアルバイトをしている』と語った」

 クラビーツは新たな副業について「同僚と一緒に棚の商品の出し入れ、ソーセージやチーズが補充されているかのチェック、空の段ボールを片付けたりしているんだ」と話しているという。記事によると、店の入り口でセキュリティとして立ち、カートの消毒もしたことがあるという。さらに記事では、この仕事を始めたことで、クラビーツが同僚たちに大きな敬意を持つようになったことを説明。言葉を紹介している。

気付いた価値観「趣味を仕事にできた自分の人生は贅沢」

「中には(早朝)5時に起きて、商品補充のために5時半には店で働いている仲間もいるんだ。それに比べ、趣味を仕事にできた自分の人生は贅沢だと思う」

 これまでに計99万ユーロ(約1億1500万円)の賞金を稼いできたクラビーツ。記事によると「以前から“普通の仕事”に就くことを考えていた。試合休止となったことで、その機会が訪れたわけだ」と補足されている。プロ選手は室内コートの練習は許可されており「週3、4回(コートで)練習して、それ以外はインラインスケートなどをやっているよ」と話しているという。

 頂点を極めたテニス選手。普段とは異なる価値観に触れるため、大会のない期間を利用してテニスとは別の形で汗を流しているようだ。(THE ANSWER編集部)