世界王者が農業従事者に寄付「彼らの免疫システムを高める」

 新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るう中、マスクや用具などを医療従事者を支援する活動をしている著名人が多いが、米国のボクシング世界王者は農業従事者に必需品の寄付をしている。米メディアが理由や現状を報じている。

 コロナ禍で動いたのは、WBC&WBO世界スーパーライト級王者ホセ・カルロス・ラミレス(米国)。25戦全勝(17KO)を誇る最強王者の寄付活動を伝えたのは、米メディア「TMZスポーツ」だった。「ボクシング界の王者、ホセ・ラミレスは移民の農業従事者に、必需品を提供している」の見出しで記事を掲載。そしてこうつづっている。

「ホセ・ラミレスは世界屈指のボクサーだが、かつては農場で働いていた。そして彼は『TMZスポーツ』に農業従事者は必死に助けを求めていると語った。27歳のオリンピアン、そしてスーパーライト級で無敗のこの男が、数千もの救援物資パックをカルフォルニア州の移民労働者に寄付しているという」

 新型コロナの影響で興行の中止や延期が相次ぐ中で率先して行動。農業従事者に寄付をした理由について、記事ではラミレスの言葉をこう紹介している。

「俺たちは数多くの箱を寄付したんだ。この箱の中にはビタミン剤や食料、消毒用品、洗浄用品が入っている。メインの目的は、彼らの免疫システムを高めるということだ。これらの箱は農業従事者に送った。君たちも知っているように、彼らは食料を世界中に提供している。セントラル・カルフォルニアの人々の食べている58%のものは彼らが作っているものだ」

深刻な状況を説明、ラミレス「農業従事者は見過ごされている」

 医療現場も深刻な状況だが、食料がなくなっては当然生きていくことができない。ラミレスは考えた末にあえて農業従事者に寄付をしたようだ。さらに米国の現状を語っている。

「新型コロナウイルスが急速に拡大したことによって、パニックになった人々は、商品棚にあるもの全てを買い占めた。だから俺はこの行動をしたんだ。午後4時半に農業従事者が仕事を終え、店に行っても買うものが何もないんだ」

 買い占めにより、仕事を終えた農業従事者に残されたものがないという。記事では「ラミレスは農業従事者は見過ごされている存在だと度々語った。そして彼は若い時に、農場で長い間働いていたこともあり、農業従事者は家族のような存在であるという」と説明している。

「彼らは俺にとって近い存在であり、俺は彼らの大ファン。俺にとっては家族みたいなんだ」

 こう語ったラミレス。試合はできないが、ともにウイルスと闘っているようだ。(THE ANSWER編集部)