スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―18年12月の「残酷な遅さのストップ」 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのスポーツイベントが延期、中止を余儀なくされている。スポーツロスに嘆くファンへ向け、THE ANSWERでは過去の…

スポーツロスに嘆くファンへ「名珍場面特別編」―18年12月の「残酷な遅さのストップ」

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、多くのスポーツイベントが延期、中止を余儀なくされている。スポーツロスに嘆くファンへ向け、THE ANSWERでは過去の様々な競技で盛り上がったシーンを「名珍場面特別編」としてプレーバックする。今回は、18年12月に総合格闘技のMMAで戦意喪失した選手が猛烈な連打を30発以上浴びた後、ようやくレフェリーがストップした判断の遅さが非難を浴びたシーン。海外メディアが“遅すぎるKO判定”の実際の様子を動画付きで公開すると「残酷な遅さのストップ」「なんと無茶苦茶な」と波紋を呼んでいた。

 選手ではなく、レフェリーが脚光を浴びてしまったのはLFAライト級王座決定戦オースティン・ハバード―キリス・モタの一戦だった。試合はハバードが優位に展開。そして、5回を過ぎると一気に動いた。猛烈なラッシュでモタを圧倒。問題のシーンは残り1分を切った辺りで訪れた。

 フェンス際で座り込んで防戦一方となったモタに対し、ハバードはガードの上から顔面にパンチを叩き込み、ボディーに膝蹴りを入れる。一度はモタも立ち上がったが、すぐに追い込まれて跪くと、戦意喪失した様子。全く手を出すこともできず、ひたすら連打を浴びるのみ。それでも、レフェリーは試合を止めない。

 その後もガードの上からパンチを入れ続けるハバード。実況席も騒然となり「試合を止めろ!」「これはジョークだ!」と絶叫した。30発以上打ち込んだ時、ようやく主審が試合を止めた。ハバードは「やっと終わった」とばかりに両手を広げて喜んだが、モタは座って呆然自失のまま、関係者から処置を受けていた。

海外メディアも続々報道「残酷な遅さのストップ」「疑問の判定に怒りの反応」

 米LFAを中継する米放送局「AXS TV」格闘技版公式ツイッターは「大変だ! LFA56のタイトル獲得へ、ハンデを克服したオースティン・ハバードの輝かしい活躍の終わりに、なんと無茶苦茶な」とつづり、実際の様子を動画付きで公開。さらに海外メディアも続々と反応していた。

 ロシア放送局「ロシアトゥデー」が「戦いを止めて! 総合格闘技のレフェリーがタイトル戦の残酷な遅さのストップで非難を浴びる」と見出しを打って報じれば、豪州メディア「news.com.au」は「MMAの試合の疑問の判定に怒りの反応」と特集を組むなど、反響が広がっていた。

 MMAのレフェリーは試合ストップのタイミングが早くても非難を呼ぶこともあり、適切なタイミングに難しさはある。しかし、今回は遅すぎるとの声が圧倒的で、波紋を呼ぶことになってしまった。(THE ANSWER編集部)