アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は、打倒ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の作戦を必死に練っているようだ。英Express紙が伝えた。ATPはコロナウイルス感染拡大を受けて、す…

アレクサンダー・ズベレフ(ドイツ)は、打倒ロジャー・フェデラー(スイス)、ラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)の作戦を必死に練っているようだ。英Express紙が伝えた。ATPはコロナウイルス感染拡大を受けて、すべての大会を7月まで中断することを決めているが、ズベレフは早く実戦に戻りたくてうずうずしている。しかし「ウィンブルドン」も今年の大会開催を中止することとなった。それによってフェデラー、ナダル、ジョコビッチの3人の間での記録争いも影響を受けるだろう。

若手の選手たちは、まだビッグ3の座を奪う準備ができているようには見えず、今シーズンも大きな大会のタイトルはビッグ3が独占するだろうと予想されていた。ズベレフは、最初はこのようなテニスの長期中断はベテランたちに有利と感じていたようだ。彼らは小さい大会を欠場し、休養を取ることに慣れているからだ。だが今、彼はツアーが再開した時には、違うことが起こるかも知れないと期待している。

「僕ら若い選手たちは、最初から結果を出さなきゃいけない。試合からのブランクは年上の選手たちに有利だと思う。彼らは経験豊富だから、何をすべきかがはっきり分かっている。休養の後で体力もある。だから、年上の選手たちが有利になる」

テニスの再開については、少しでも早めるために無観客で大会を行うという案もある。ズベレフは、そのやり方に違和感はあるものの、反対はしていない。

「何であれ、テレビでスポーツのライブ中継がまた観られたら最高だよね。無観客だろうと、何の中継もないよりはいい。だから、必要なら無観客の試合も喜んでするよ。“全米オープン”までテニスファンは試合観戦に飢えた状態になるだろうから、観客がいようと無観客だろうと気にしないと思うんだ」

「唯一の問題は移動だよね。テニスがサッカーリーグと違うのは、国から国へと飛び回らないといけないところだから」

ズベレフは、ロックダウンが始まってからも毎日練習をしている。そして彼がベストなコンディションで実戦再開に臨めるように、コーチたちもノンストップで働いている。「チームのみんなは、以前にも増して頑張ってくれているんだ」

ドイツのナンバーワン選手である彼は、大会のない期間をツアー再開後の優勝を掴むための準備時間として活用している。「今をどう過ごすかで、ツアーが始まった時に差がつくと思っているんだ。ツアーが再開した時に、誰がしっかりやっていて、誰がやっていなかったかがはっきり分かると思う。僕はその日が待ち遠しいよ」

「今は、自分のレベルを上げられる時だと思っている。街から街へと移動し、この試合、次の試合と続いていくシーズン中にそれをするのは難しいからね。今なら、的を絞ったトレーニングができるし、自分の試合を分析して3ヶ月かけて必要なポイントをトレーニングできる。自分に何が必要かを知ることができるんだ」

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年「ATP500アカプルコ」でのズベレフ

(Photo by Hector Vivas/Getty Images)