リオデジャネイロ五輪男子競泳400m個人メドレーで金メダルを獲得した萩野公介選手が、在籍する東洋大学で行われた報告会に登壇した。9月28日に右ヒジの手術を行いギプスをつけていたが、五輪を振り返り、今後について語った。5月に同大学で行われた壮…
リオデジャネイロ五輪男子競泳400m個人メドレーで金メダルを獲得した萩野公介選手が、在籍する東洋大学で行われた報告会に登壇した。9月28日に右ヒジの手術を行いギプスをつけていたが、五輪を振り返り、今後について語った。
5月に同大学で行われた壮行会では、「一番いい色のメダルをねらう」と話していた萩野選手。金メダルを無事獲得できたことに、「嘘つきにならなくてよかったと思います」胸をなでおろし、4年後の東京五輪にも意欲を見せる。
「200m個人メドレーでもねらっていたので、ひとつしか(金メダルを)持ってこれなかったのは悔しい。先生(平井伯昌監督)がおしゃっていたように次は金金金と3つ、4つと獲れるようにしていきたいです」
リオデジャネイロ五輪で萩野選手は金メダルの他は、男子200m個人メドレーで銀メダル、第一泳者で参加した男子4×200mリレーは銅メダルとなっている。
【次ページ 桐生選手の走りに「あんなにカッコよかったかなぁ?」】
東洋大学では陸上競技部からも桐生祥秀選手ら3人がリオデジャネイロ五輪の日本代表に選ばれていた。このことは励みになった。
「ただ応援するというよりも、面識があり、いつもよくさせてもらって、一緒にやったりする機会もある。近い立場で応援できたことは嬉しいですし、だからこそ悔しい結果だったりいい結果があり、また一緒に頑張っていこうという気持ちになります」
男子400×100mリレーで第三走者として走り銀メダルを手に入れた桐生選手については、「あいつ、あんなにカッコよかったかなぁ?と思いながら観ていました(笑)」と顔を緩める。
萩野選手(左)と桐生選手
萩野選手は昨年の骨折の後遺症で右ヒジをうまく伸ばすことができなかった。水泳部の平井叔昌監督は手術について、「だんだんヒジが曲がらなくなってきてるように見えた。4年後のことを考えると今しかない」と打ち明けた。
9月30日に退院し、術後の経過は良好。近々ギプスを外し、来週には抜糸をする予定だ。それからはリハビリとトレーニングの再開となる。
「ギプスを外した段階からできる限りのことはしていこうと思っています。ヒジのことを最優先に考えて、できるトレーニングをしていって、あまりブランクを空けると戻る時に大変なので」
【次ページ 父親が背中を流してくれる】
手術を終えた萩野選手の現在の悩みは“かゆさ”だ。「痒さに耐えてる段階。痛みよりも痒さです」と苦笑い。日常生活もまだ大変な段階だが、父親がお風呂で背中を流してくれるという。
まずは下半身のトレーニングから再開していく。平井監督は「来年の夏に間に合うようにやっていきたい」と語った。
萩野選手
最後に萩野選手は、東京五輪に向けて建設が予定されている水泳場「オリンピックアクアティクスセンター」も含めた計画見直し案が出ていることに対して、「最終的にアスリートファーストの環境で、日本チームだけではなく、海外の選手も満足して最高のパフォーマンスで臨める環境を整えていただけたら嬉しい」と答えている。
東洋大学のリオデジャネイロ五輪報告会に登壇した水泳部の平井叔昌監督(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行
東洋大学がリオデジャネイロ五輪報告会を開催(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行
東洋大学がリオデジャネイロ五輪報告会を開催(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行
東洋大学がリオデジャネイロ五輪報告会を開催(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行
東洋大学のリオデジャネイロ五輪報告会に登壇した萩野公介(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行
東洋大学がリオデジャネイロ五輪報告会を開催(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行
東洋大学がリオデジャネイロ五輪報告会を開催(2016年10月3日)
東洋大学がリオデジャネイロ五輪報告会を開催(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行
東洋大学がリオデジャネイロ五輪報告会を開催(2016年10月3日)撮影:五味渕秀行