5年ぶりのリーグ優勝を飾った広島は3日、久本祐一投手、中東直己外野手の2人に来季の契約を結ばないことを伝えたと発表した。■「Aクラス請負人」として知られた久本 5年ぶりのリーグ優勝を飾った広島は3日、久本祐一投手、中東直己外野手の2人に来季…

5年ぶりのリーグ優勝を飾った広島は3日、久本祐一投手、中東直己外野手の2人に来季の契約を結ばないことを伝えたと発表した。

■「Aクラス請負人」として知られた久本

 5年ぶりのリーグ優勝を飾った広島は3日、久本祐一投手、中東直己外野手の2人に来季の契約を結ばないことを伝えたと発表した。

 37歳の久本は「Aクラス請負人」として有名だった。大阪・柏原高から亜大に進学。河合楽器を経て2001年ドラフト4位で中日に入団した。大卒1年目で河合楽器が休部となったため特例措置が認められたものだった。

 入団した02年は5試合に登板し、チームは3位。03年は51試合に投げて2位。04年以降も主に左の中継ぎとしての立場を確立し、04年、06年と優勝に貢献。07年は2位から日本一に上り詰めた。

 中日入団後の登板数とチームの順位は
 02年 5試合(3位)
 03年 51試合(2位)
 04年 38試合(1位)
 05年 18試合(2位)
 06年 27試合(1位)
 07年 36試合(2位)日本一
 08年 登板なし(3位)
 09年 登板なし(2位)
 10年 6試合(1位)
 11年 10試合(1位)
 12年 5試合(2位)

 12年オフに戦力外通告を受けたが、広島が獲得。すると翌13年に今度は広島がチーム初のCS出場を決めたのだ。43試合に登板と完全復活を遂げた。ちなみ古巣の中日は12年ぶりのBクラスとなる4位に終わっている。

■ユーティリティプレーヤーとして活躍した中東

 8試合の登板に終わった14年オフに戦力外通告を受け、育成選手として再契約。左肘の靱帯再建手術を受け、15年オフに再び支配下登録。16年はわずか1試合の登板に終わったが、チームは25年ぶりの悲願をかなえた。

 広島入団後の登板数とチームの順位は
 13年 43試合(3位)
 14年 8試合(3位)
 15年 育成契約(4位)
 16年 1試合(1位)

 支配下登録されていた年、所属チームはすべてAクラス入りしている。ただの偶然といえばそれまでだが、久本が抜けた来季のカープが少し心配になるが……。

 一方の中東は168センチと小柄ながらパンチ力もある外野手として、06年ドラフト5位で入団。外野手登録ながら、捕手として試合に出るなど、ユーティリティプレーヤーとして活躍。途中で登録名を直己(なおき)から直瑛(なおてる)に改名するなど、心機一転をはかったこともあった。

 14年には主に代走、守備固めとして86試合に出場したが、レギュラー定着には至らず。今季は出場機会がなかった。

 優勝に沸く裏で、2人の個性派がカープのユニホームを脱ぐことになった。