クリスチャン・ガリン(チリ)は、過去2シーズンにわたりクレーコートの強者として実力を発揮してきた。彼が獲得した4つのATPタイトルは、いずれもクレーコートの大会だ。グランドスラムのジュニア部門…

クリスチャン・ガリン(チリ)は、過去2シーズンにわたりクレーコートの強者として実力を発揮してきた。彼が獲得した4つのATPタイトルは、いずれもクレーコートの大会だ。グランドスラムのジュニア部門での優勝経験を持つガリンは、あっという間にトッププレーヤーとして活躍し始め、現在南アメリカの選手の中で彼の前を走るのは世界13位のディエゴ・シュワルツマン(アルゼンチン)のみだ。

ATPTour.comがまとめた、ガリンについて知っておくべきこと5つを紹介しよう。1. 現在ATPランキングで自己最高順位

2019年シーズンに大躍進したガリンは、「ATP250 ヒューストン」でツアー初優勝、「ATP250 ミュンヘン」で2回目の優勝を飾った。2020年もその勢いは止まらず、「ATP250 コルドバ」を制した後、「ATP500 リオデジャネイロ」ではATP500大会で初優勝。現在23歳のガリンは自己最高の世界18位につけている。2018年10月29日に初めてトップ100位入りしたガリンにとっては、まさに急上昇だ。

去年3月、「ATP250 サンパウロ」で初めてATP大会の決勝に勝ち進んだガリンだが、ギド・ペラ(アルゼンチン)にストレートで敗れた。初優勝の大きなチャンスだっただけに、ガリンは当時ひどく落胆。「ATP250 ヒューストン」優勝後のインタビューでは「どう考えていいかわからないよ。サンパウロの後にはツアーレベルで優勝できるとは思えなかったから。でも、今回勝てたし、数日家に帰って、また努力し続けるよ」と語っている。

2.スペインに移住してみたが…

ガリンは18歳の頃、スペインに移住した。コーチと居住地を変更することにより、さらに多くの大会に出場する機会を得ることを希望していた。チリのサンティアゴ以外の場所に住むのは初めてだった。

しかし、2018年にAndres Schneiterコーチに師事するためアルゼンチンに数ヶ月住み、その後最終的にサンティアゴに戻った。このSchneiterコーチとのパートナー関係は実り多いものとなった。

「たくさんの変化があったから、大変だった。たくさん負けて、以前のコーチとは関係が良くないこともあった。スペインに移住したことは、僕にとって良い決断ではなかったかもしれない。でも去年は、いくつもいいことを起こすことができたし、毎日努力している。その結果が見えてきているよ」

3.十代で歴史的偉業

2013年に出場したチリのビニャ・デル・マールで行われた大会で、ガリンはドゥサン・ラヨビッチ(セルビア)に6-3、6-4で勝利し、2000年以降にツアーレベルの試合で勝利した5人目の16歳以下の選手となった。

ガリンは、「大きなプレッシャーを感じたよ」と語っている。その数ヶ月後、ガリンは2013年「全仏オープン」ジュニア部門の男子シングルスで優勝。しかし、昨年2月の「ATP250 ブエノスアイレス」で勝利するまで、再びツアーレベルの試合で勝つことはできなかった。

4.プレッシャーに強い

ガリンは世界18位ではあるが、Infosysによる「プレッシャーに強い選手」ランキングではもっと高い位置にいる。過去52週で、ガリンはラファエル・ナダル(スペイン)、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)、ロジャー・フェデラー(スイス)、ドミニク・ティーム(オーストリア)、フェリックス・オジェ アリアシム(カナダ)、そしてニック・キリオス(オーストラリア)というそうそうたるメンバーに次いで7番手につけているのだ。

このランキングは、タイブレーク、最終セット、ブレークポイント(成功/阻止の両方)における成績に基づいている。ガリンは、ここ1年でタイブレークの55.2%、最終セットの73.7%で勝利。さらに41.2%のブレークポイントを成功させ、62.3%の相手のブレークポイントを阻止している。

5.UNO、クラッシュ・ロワイヤル&ビジネス

ガリンとSchneiterコーチは、コートを離れるとゲームなどで気楽に楽しむことにしている。UNOに興じたり、アプリゲームのクラッシュ・ロワイヤルで競い合っているようだ。Schneiterコーチは、「たくさんゲームをしているよ…面白すぎるんだ」とATPTour.comに語っている。

ガリンは、もしプロテニス選手にならなかったなら、ビジネスマンになっていただろうと語っている。そして、NBAの試合観戦が好きで、寿司とピザが大好物だとか。

※写真は2020年「ATP500 リオデジャネイロ」でのガリン

(Photo by Buda Mendes/Getty Images)

翻訳ニュース/ATPTour.com