同期の武田(文4)と同じく、浅野(社4)も大学入学以前にホッケー経験があった。しかしGKというポジション故、2年生まで試合への出場機会は多くなかった。前守護神の野崎(18年卒)が引退して浅野が背番号1を引き継ぎ、正GKとして本格的に出場する…

同期の武田(文4)と同じく、浅野(社4)も大学入学以前にホッケー経験があった。しかしGKというポジション故、2年生まで試合への出場機会は多くなかった。前守護神の野崎(18年卒)が引退して浅野が背番号1を引き継ぎ、正GKとして本格的に出場するようになっていった。「試合に出させてもらって充実していた」。2部優勝も経験し、順風満帆だった。最大の目標である1部昇格を今度こそ成し遂げようと臨んだ4年春のリーグ戦に転機が訪れる。後輩である金(法3)の台頭だった。6試合中、浅野が出場したのはわずか1試合。事実上、金にレギュラーを奪われてしまった。浅野はこの出来事が4年間で最も辛かったことであると振り返っている。このままでは終われない。悔しさを胸に最後のシーズンに向けて腐らず、競技に向き合い続けた。迎えた最後のシーズン。2試合目の東海大戦からグラウンドに戻ってきた。春よりも機敏な動きを見せ、好セーブを連発。立大守護神としての誇りをプレーで示し、失点を最小限に抑えた。結果として5試合中、3試合に出場した。全試合出場は叶わなかったが、最後までフィールドに立ち続けて声を張り上げてきた。「4年間全体通してホッケーやれて幸せだったなと思う」。高校時代のチームメイトが大学でホッケーを続けたくても環境がなく、断念せざるを得ないケースがあった一方自分は人工芝の恵まれた環境で競技を続けることが幸せであると噛み締めた。


最後のシーズンは好守が際立った

「結果でいうともどかしいけど、楽しくないわけじゃないし、ホッケーやっててよかったなって思う」。悔しい時期も経験したが、4年間を振り返ると頭に浮かぶのは競技の楽しさだった。


浅野(左)の背番号1は新守護神・金に引き継がれる